/INTER/TYPE2
ブロックフォーマットキーワード セカンダリ節点のセットをメインサーフェスに結合するTYPE2タイドインターフェースを定義します。これは粗いメッシュと細かいメッシュ、モデルのスポット溶接、リベット等を結合するために使用できます。
フォーマット
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
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/INTER/TYPE2/inter_ID/unit_ID | |||||||||
inter_title | |||||||||
grnd_IDs | surf_IDm | Ignore | Spotflag | Level | Isearch | Idel2 | dsearch |
Spotflag=20、21または22の場合、この入力を読み込みます:
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
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Rupt | Ifiltr | fct_IDsr | fct_IDsn | fct_IDst | Isym | Max_N_Dist | Max_T_Dist | ||
Fscalestress | Fscalestr_rate | Fscaledist | Alpha | Area |
Spotflag=25、27または28の場合、この入力を読み込みます:
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
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Stfac | Visc | Istf |
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
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Ithe | Kthe | Iproj |
定義
フィールド | 内容 | SI単位の例 |
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inter_ID | インターフェースの識別子 (整数、最大10桁) |
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unit_ID | 単位識別子 (整数、最大10桁) |
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inter_title | インターフェースのタイトル (文字、最大100文字) |
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grnd_IDs | セカンダリ節点グループ識別子 (整数) |
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surf_IDm | メインサーフェスの識別子 (整数) |
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Ignore | メインセグメントが見つからない場合にセカンダリ節点を無視することを意味するフラグ。
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Spotflag | スポット溶接定式化フラグ 3 4 5 6 7 11
(整数) |
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Level | インターフェースの階層レベル (整数) |
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Isearch | 最も近いメインセグメントを検索するための、検索定式化フラグ
(整数) |
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Idel2 | 節点削除フラグ。 9 10 16
(整数) |
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dsearch | 最も近いメインセグメントを検索する距離 デフォルト値は、メインセグメントの平均サイズです。 13 (実数) |
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Rupt | 破壊モデル(Spotflag20、21または22の場合のみ使用可能)
(整数) |
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Ifiltr | フィルタリングフラグ。 10
(整数) |
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fct_IDsr | 応力係数対応力速度関数の識別子 6 (整数) |
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fct_IDsn | 最大法線応力対法線相対変位関数の識別子(N_Dist)。 この関数は必ず定義される必要があります。 6 (整数) |
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fct_IDst | 最大接線応力対接線相対変位関数の識別子(T_Dist)。この関数は必ず定義される必要があります。 6 (整数) |
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Isym | 非対称破断フラグ 6
(整数) |
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Max_N_Dist | 最大法線相対変位 デフォルト = 1e+20 (実数) |
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Max_T_Dist | 最大接線相対変位 デフォルト = 1e+20 (実数) |
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Fscalestress | 応力スケールファクター。 6 デフォルト = 1.00(実数) |
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Fscalestr_rate | 応力速度スケールファクター。 6 デフォルト = 1.00(実数) |
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Fscaledist | 距離スケールファクター。 6 デフォルト = 1.00(実数) |
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Alpha | 応力フィルターのalpha値 デフォルト = 1(実数) |
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Area | セカンダリ節点側から計算された面積が0である場合や、セカンダリ節点が1次元要素のみに結合されている場合に使用されるサーフェスの面積。 デフォルト = 0.0(実数) |
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Stfac | 剛性係数(Spotflag25、27または28の場合のみ使用可能) デフォルト = 1.0(実数) |
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Visc | インターフェース剛性の臨界減衰係数(Spotflag =25、27または28の場合のみ使用) デフォルト = 0.05(実数) |
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Istf | インターフェース剛性定義フラグ16 ペナルティ定式化でのみ使用されます(Spotflag=25, 27または28)
(整数) |
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Ithe | (オプション)熱伝導フラグ
(整数) |
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Kthe | (オプション)熱交換係数 デフォルト = 0.0 |
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Iproj | (オプション)セカンダリ節点投影フラグ18 (Spotflag = 1、28および30では使用できません)
(整数) |
コメント
- インターフェースタイプ2は運動条件です。セカンダリサーフェスのいずれの節点上にも、他の運動条件を設定することはできません( Spotflag =25、27または28の場合を除く)
- dsearchは次のように計算されます(Radioss Theory ManualのTied Interface (TYPE2)をご参照ください):
(1) ここで、- メインセグメントの数
- すべてのメイン側セグメントの合計長
- 1つ目のインターフェースの階層レベルが、2つ目のインターフェースの階層レベルよりも低い場合に限り、1つ目のインターフェースであるインターフェースTYPE2のメイン節点を、2つ目のインターフェースTYPE2のセカンダリ節点にすることができます。階層レベルは、Spotflag =2の場合のみ使用できます。Spotflag =0またはSpotflag =1の場合には機能しません。
可能な対応策として、Spotflag=2を使用できます。これは、/DT/NODA/CSTと適合性がないことを除き、デフォルトの定式化(Spotflag=0)に相当します。
- Spotflag =2は、節点時間ステップ/DT/NODA/CSTとの適合性がないことを除き、定式化0と同等です。
- SPH粒子をサーフェスに結合する際は、Spotflag =4が推奨されます(粒子法流体力学(SPH)をご参照ください)。
- Spotflag = 20、21または22の場合は破壊を含み、接着結合のモデル化に使用されます。節点時間ステップ/DT/NODA/CSTとの適合性はありません。応力は、節点周囲の”等価”なサーフェスに従って、セカンダリ節点ごとに計算されます。この場合、セカンダリ節点の力は、下記のように計算される縮退力係数Fac_N (Fac_T)によってスケーリングされます:
(2) (3) 縮退力が最大値と比較されます:
の場合は、Fac_N =1となります。これは、力が減少しないことを意味します。
の場合は、 となります。これは、力が減少することを意味します。
ここで、最大値は下記を利用してユーザーが定義します:(4) (5) (6) ここで、 、 、 は、fct_IDsn、fct_IDst、fct_IDsrの関数です。
破裂基準(Ruptによって定義)に達すると、接触は削除されます。
ここで、- は、fct_IDによって定義される最大法線応力値sn
- は、法線応力
- T_maxは、fct_IDによって定義される最大接線応力値st
- は、接線応力
- Fscalestressは、応力係数の入力定数
- fct_IDsr は、可変係数の入力値
- fct_IDsnとfct_IDs は、入力される応力-変位関数
- Isymは、対称破断または非対称破断(引張り / 圧縮)のどちらかを選択できるようにします。メインサーフェスからセカンダリ節点への初期方向は、正の側(引張り)を定めます。その距離がゼロの場合(セカンダリ節点がメインサーフェス上にある)は、Isym =1でも、破断は対称になります。
この破壊オプション(Spotflag = 20、21または22)は、陰解法では使用できません。
- Spotflag =30: メイン節点に対するセカンダリの質量 / 慣性 / 剛性の分布はKirschoffモデルをベースとし、線形関数(標準の定式化)の代わりに双3次形式の関数が使用されます。この場合、荷重 / モーメントの伝達で要素の形状曲率が考慮されるため、より柔らかな接触の挙動が可能になります。警告: この定式化は、回転自由度が必要となるため、ソリッド要素とは適合性がありません。
- フラグIdel2 =2の場合、4節点シェル、3節点シェル、またはソリッド要素が削除されると、それがインターフェースのメイン側からも削除されます(関連セカンダリ節点上の運動条件が除去されます)。
- オプションIdel2 =1とIdel2 =2オプションは、Radioss Engineでの明示的な削除(Radioss Engine入力のキーワード/DEL(/DEL/SHELL、/DEL/BRICKなど)を使用)を使用してメイン要素が削除された場合に機能します。
- Ifiltrが1に設定されている場合、垂直応力と接線応力はalphaフィルタによって、下記のようにフィルタリングされます:
(7) (8) - Spotflag =25(ペナルティの定式化)は、実行時全体にわたってペナルティの定式化を保持します。(この接触の)セカンダリ節点を、剛体等の別の運動学的オプションのセカンダリ節点にすることもできます。
ペナルティ剛性は一定で、メインおよびセカンダリ側の平均節点剛性として計算されます。これは、必要に応じて剛性係数Stfacを使用して修正することができます。ペナルティ剛性には、Stfacを掛けます。
臨界粘性減衰係数(Visc)でインターフェース剛性に減衰を作用させることができます。
- Ignore = 1、2、または3の場合、Starter実行中にメインセグメントが見つからなかったセカンダリ節点をインターフェースから削除します。
- Ignore ≠ 1000の場合、dsearchが使用されます。Ignore = 2または3でdsearch = 0の場合、dsearchはそれぞれのセカンダリ節点に対して次のように計算されます:
(9) (10) シェルの場合:- thickness_secondary_node = セカンダリのシェルの板厚
- thickness_main_segment = セカンダリのシェルの板厚
ソリッドの場合:- thickness_secondary_node = 0
Ignore = 2の場合:- thickness_main_segment =
Ignore = 3の場合:- thickness_main_segment = 0
Ignore = 2または3の場合:- 板厚が維持される順序は、まず/PART定義から、そして/SHELLまたは/SH3Nの定義から、そして/PROPの定義からとなります。
- 接触は、Spotflag=0の場合のみ、2次元の平面および軸対称のシミュレーションと適合性があります。ソリッド要素をSpotflag=0で結合する場合は、モーメントは伝達されません。
- Idel2 =1の場合に、メインセグメントに属しているすべての4節点シェル、すべての3節点シェル、およびすべてのソリッド要素が削除されると、このセグメントはインターフェースのメイン側からも削除されます(関連セカンダリ節点上の運動条件が除去されます)。
- Spotflag = 25、27または28: インターフェースのペナルティ剛性は、Istfフラグに応じて、メインセグメントの剛性Kmとセカンダリ節点の剛性Ksの両方から次のように計算されます:
- Istf = 1:
- Istf = 2(デフォルト):
- Istf = 3:
- Istf = 4:
- Istf = 5:
- Ithe >1の場合、セカンダリ側およびメインの材料は、熱伝導に有限要素定式化を使用する熱材料とする必要があります(/HEAT/MAT)。
熱伝導は、セカンダリ節点が接触状態になった場合に計算されます。
熱交換は、メインからセカンダリ、およびセカンダリからメインの方向で計算されます:(11) - デフォルトでは、セカンダリ節点がメイン要素の外側に投影される際に正しくない質量分布を持たないよう、Iproj =1が使用されます。質量と慣性は、このエッジ上のセカンダリ節点の投影に基づき、最も近いエッジ上に分布されます。Radiossバージョン14.0またはそれ以前と同じ結果を得るには、Iproj =2を使用します。
- ペナルティの定式化Spotflag=25を使用する際、モーメントはセカンダリ節点からメインセグメントに伝えられません。したがってこれは、セカンダリ節点が回転自由度を擁する接触に使用することが推奨されます。これには、シェル-シェル、スプリング-シェル、シェルがセカンダリでソリッドがメインであるシェル-ソリッドが含まれます。この制限および運動条件定式化と比べて低いロバスト性のため、運動条件定式化とペナルティ定式化の混合Spotflag =27および28を使用することが推奨されます。
- Spotflag =27および28は、運動条件定式化とペナルティ定式化の混合タイド接触です。デフォルトでは、運動条件定式化が使用されます。非適合の運動条件があるセカンダリ節点は、自動的にペナルティ定式化に切り替えられます。剛体、強制変位、強制速度、強制化速度、その他のタイド接触セカンダリ節点と不適合な運動条件または境界条件は、ペナルティ定式化への切り替えの要因となります。セカンダリ節点がペナルティ定式化に切り替えられると、Starter出力ファイルに警告のメッセージが出力されます。
ペナルティ定式化剛性は一定で、IstfとStfacの使用により計算されます。臨界粘性減衰係数 (Visc) でインターフェース剛性に減衰を作用させることができます。ペナルティ定式化はモーメントをセカンダリ節点からメインセグメントに伝えることができます。
- Spotflag =1とは異なり、タイド接触のメインサーフェスがシェル要素である際、Spotflag =28は時間=0における質量を追加しません。メインサーフェスがソリッド要素である場合、多少の質量追加があるかもしれません。Spotflag =27が使用される場合、質量は追加されません。