/PROP/TYPE10 (SH_COMP)
ブロックフォーマットキーワード このプロパティセットは、複合シェルプロパティセットの定義に使用されます。それぞれが異なる直交異方性方向を持つ複数の層で複合材料を定義できます。
フォーマット
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
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/PROP/TYPE10/prop_ID/unit_IDまたは/PROP/SH_COMP/prop_ID/unit_ID | |||||||||
prop_title | |||||||||
Ishell | Ismstr | Ish3n | Idril | P_thickfail | |||||
hm | hf | hr | dm | dn | |||||
N | Thick | Ashear | Ithick | Iplas | |||||
VX | VY | VZ | skew_ID | IP | |||||
... |
定義
フィールド | 内容 | SI単位の例 |
---|---|---|
prop_ID | プロパティの識別子 (整数、最大10桁) |
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unit_ID | 単位識別子。 (整数、最大10桁) |
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prop_title | プロパティのタイトル (文字、最大100文字) |
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Ishell | シェル要素の定式化フラグ 1
(整数) |
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Ismstr | シェル微小ひずみ定式化フラグ。 2
(整数) |
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Ish3n | 3節点シェル要素定式化フラグ
(整数) |
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Idril | 面内回転自由度剛性のフラグ。 7
(整数) |
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P_thickfail | 要素が削除される前に破断すべき層の板厚率。 9 10 (実数) |
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hm | シェル膜アワグラス係数 デフォルト = 0.01(実数) デフォルト = 0.1 (アワグラスタイプ3 (Ishell =3)の場合) |
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hf | シェル面外アワグラス デフォルト = 0.01(実数) |
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hr | シェル回転アワグラス係数 デフォルト = 0.01(実数) デフォルト = 0.1 (アワグラスタイプ3 (Ishell =3)の場合) |
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dm | Shell Membrane Damping. 材料則25、32、および36に対してのみ有効。 デフォルト =1.5% (Ishell =24(QEPH)+LAW25、32、36の場合) デフォルト =5.0% (Ishell =1、2、3、4、12+LAW25の場合) デフォルト =0.0% (Ishell =1、2、3、4、12+LAW32、36の場合) (実数) |
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dn | シェル数値減衰 4 Ishell =12、24の場合のみ使用 Ishell =24(QEPH)の場合のデフォルト =1.5% Ishell =12(QBAT)の場合のデフォルト =0.1% Ishell =30(DKT18)の場合デフォルト =0.01% (実数) |
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N | 層数。 層の厚みはThick/N(ただし、0 ≤ N ≤ 100)です。 デフォルト = 1(整数) |
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Thick | シェル厚。 (実数) |
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Ashear | せん断係数 デフォルトはReissner値:5/6(実数) |
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Ithick | シェル合応力計算フラグ。 5
(整数) |
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Iplas | シェル平面応力塑性フラグ 6 材料則2、22、32、36、および43に対してのみ有効。
(整数) |
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VX | 参照ベクトルのX成分 8 デフォルト = 1.0(実数) |
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VY | 参照ベクトルのY成分 デフォルト = 0.0(実数) |
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VZ | 参照ベクトルのZ成分 デフォルト = 0.0(実数) |
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skew_ID | 参照ベクトルのスキュー識別子 8 デフォルト = 0(整数) |
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IP | シェル平面内の参照方向 8
(整数) |
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第1層の角度 (実数) |
||
第2層の角度 (実数) |
||
第3層の角度 (実数) |
||
第4層の角度 (実数) |
||
第5層の角度 (実数) |
||
層Nの角度(ただし、0 ≤ N ≤ 100(行ごとに5角度)) (実数) |
例
#RADIOSS STARTER
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
#- 1. LOCAL_UNIT_SYSTEm:
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
/UNIT/2
unit for prop
# MUNIT LUNIT TUNIT
kg mm ms
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
#- 2. GEOMETRICAL SETS:
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
/PROP/SH_COMP/2/2
SH_COMP example
# Ishell Ismstr Ish3n Idrill Pthick_fail
12 0 0 0 0
# hm hf hr dm dn
0 0 0 .1 .1
# N Thick Ashear Ithick Iplas
6 1.8 0 1 1
# Vx Vy Vz skew_ID Ip
1 0 1 0 0
# Phi_1 Phi_2 Phi_3 Phi_4 Phi_5
-60 -30 0 30 60
90
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
#enddata
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
コメント
- Ishell、Ish3n – 4節点および3節点シェル定式化フラグ
- Ishell=1、2、3、4 (Q4): アワグラス摂動安定化を伴うオリジナルの4節点Radiossシェル。
- Ishell=24 (QEPH): 汎用の物理的なアワグラス安定化を伴う定式化。
- Ishell=12 (QBAT): 修正済みBATOZ Q4γ24シェル(4つのGauss積分点を伴う)および面内せん断用の低減積分。このシェルに対して、アワグラス制御は必要ありません。
- Ish3n=30 (DKT18): 3つのHammer積分点を伴うBATOZ DKT18薄肉シェル。
- フラグIshell =2は、シェル要素の1つの積分点と適合性がありません。
- Ismstr - 微小ひずみ定式化
- Ismstr = 1または3の場合、微小ひずみ定式化は時間t= 0からアクティブになります。これは高速予備解析で使用できますが、結果の精度は保証されません。 であるシェルは、Radioss Engineオプション/DT/SHELL/CSTによって微小ひずみ定式化に切り替えることができます。ただし、Ismstr = 4の場合を除きます。
- Ismstr = 1または3に設定した場合、材料則で指定されるひずみと応力は、工学ひずみと工学応力になります。それ以外を設定した場合は、真ひずみと真応力になります。
- hm、hfおよびhr - アワグラス係数
- 、hm、hfおよびhrは、Q4シェル(Ishell=1、2、3、4)に対してのみ使用されます。これらは0~0.05の値でなければなりません。
- Ishell=3では、hmとhrのデフォルト値は0.1になり、さらに大きい値が可能です。
- d - シェル数値減衰係数
- dは、Ishell =12、24およびIsh3n = 30の場合のみ使用されます:
- Ishell =24(QEPH)の場合、dnは、アワグラス応力計算で使用されます
- Ishell =12(QBAT)の場合、dnは横せん断を除くすべての応力項で使用されます
- Ish3n =30(DKT18)の場合、dnは膜に対してのみ使用されます
- dは、Ishell =12、24およびIsh3n = 30の場合のみ使用されます:
- Ithick - シェル合応力計算フラグ
- /MAT/LAW32 (HILL)では、フラグIthickは自動的に1に設定されます。
- Ithick =1の場合、該当する要素タイプの微小ひずみオプションは自動的に非アクティブ化されます。
- Iplas - シェル平面応力塑性フラグ
- Ithick =1の場合、Iplas =1の使用が推奨されます。
- Iplas =1の場合、該当する要素タイプの微小ひずみオプションは自動的に非アクティブ化されます。
- Idril
- 回転自由度剛性は、特にRiks法および曲げ主体の問題の陰的解法に推奨されます。
- Idrilは、QEPH, QBAT(Ishell = 12、24)と標準の三角形(C0) シェル要素(Ish3n = 1、2)で使用可能です。
- 異方性方向の定義。参照ベクトル は、フラグIPに従って次のように定義されます:
- IP=0およびskew_ID = 0の場合、参照ベクトル はVX、VY、およびVZを使用して定義されます。
- IP=0およびskew_ID ≠ 0の場合、参照ベクトル は局所座標系skew_IDの第1方向(局所X)です。
- IP = 20の場合、参照ベクトル はシェル要素の節点N1およびN2を使用して定義されます。
- IP = 22の場合、参照ベクトル は局所座標系skew_IDの第1方向(局所X)です。ベクトル成分VX、VY、およびVZは無視されます。
- IP = 23の場合、参照ベクトル はVX、VY、およびVZを使用して定義されます。局所座標系skew_IDは無視されます。
参照ベクトル はシェル要素平面に投影され、ベクトル になります。そこで、各層について、第1材料方向(m1)はベクトル を 度回転(シェルの法線 を中心に正の方向に回転)。参照ベクトル を定義する階層の順序は次のとおりです:- 初期状態カード(/INISHE/ORTHO)
- シェルプロパティ
参照メトリクスの場合、初期形状ではなく参照形状を使用して異方性方向の方向付けを定義する必要があります。
第2の材料方向m2は、方向m1を90度回転させることで得られます(直交異方性)。
層は一つ一つ下から上へと積み上げられます。 - パラメータP_thickは、LAW36の塑性破壊ひずみのような材料則そのもの内で定義された破壊と適合性がありません。
- /FAILモデルと使用される要素削除のルール
- 低減積分要素(Belytschko、QEPH、DKT18)
- 複数の破壊モデルがシェル材料に適用されている場合、もしくはP_thick=0(空白)である場合、failの値は各破壊モデルの設定から個々に計算されます。例:
- Ifail_sh = 1
- 要素を削除するに十分な1積分点破壊
- Ifail_sh = 2
- 要素を削除するに必要な全積分点破壊
- 1つだけの破壊モデルがシェル材料に適用されている場合、プロパティからのP_thickfailfail_shの値がデフォルトで取られ、破壊モデルからの局所I設定を上書きします。
- 複数の破壊モデルがシェル材料に適用されている場合、もしくはP_thick=0(空白)である場合、failの値は各破壊モデルの設定から個々に計算されます。
- 完全積分シェル(Batoz、DKT_S3):
- 低減積分シェル用に記述されるルールは、各Gauss点に別々に適用されます。P_thickfail 率は、面内Gauss点の板厚内の全積分点についてチェックされます。全Gauss点がP_thickfail率基準に達すると、要素は削除されます。
- 低減積分要素(Belytschko、QEPH、DKT18)