/PROP/TYPE11 (SH_SANDW)
ブロックフォーマットキーワード このプロパティセットは、サンドイッチシェルプロパティセットの定義に使用されます。それぞれ個別の材料、板厚、層の位置、および直交異方性方向が指定されたいくつかの層によるサンドイッチ複合材を定義することができます。
このプロパティは/FAIL/JOHNSON、/FAIL/TAB1、および/FAIL/TBUTCHERを用いたXFEM(亀裂伝播)と適合性があります。
フォーマット
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
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/PROP/TYPE11/prop_ID/unit_IDまたは/PROP/SH_SANDW/prop_ID/unit_ID | |||||||||
prop_title | |||||||||
Ishell | Ismstr | Ish3n | Idrill | P_thickfail | |||||
hm | hf | hr | dm | dn | |||||
N | Thick | Ashear | Ithick | Iplas | |||||
VX | VY | VZ | skew_ID | Iorth | Ipos | IP |
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
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ti | Zi | mat_IDi | F_weighti |
定義
フィールド | 内容 | SI単位の例 |
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prop_ID | プロパティの識別子 (整数、最大10桁) |
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unit_ID | 単位識別子。 (整数、最大10桁) |
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prop_title | プロパティのタイトル (文字、最大100文字) |
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Ishell | シェル要素の定式化フラグ 1
(整数) |
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Ismstr | シェル微小ひずみ定式化フラグ。 2
(整数) |
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Ish3n | 3節点シェル要素定式化フラグ
(整数) |
|
Idrill | 面内回転自由度剛性のフラグ。 7
(整数) |
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P_thickfail | 要素が削除される前に破断すべき層の板厚率。 11 12
(実数) |
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hm | シェル膜アワグラス係数 デフォルト = 0.01 デフォルト = 0.1 (アワグラスタイプ3 (Ishell =3)の場合) (実数) |
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hf | シェル面外アワグラス デフォルト = 0.01(実数) |
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hr | シェル回転アワグラス係数 デフォルト = 0.01 デフォルト = 0.1 (アワグラスタイプ3 (Ishell =3)の場合) (実数) |
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dm | Shell Membrane Damping. デフォルト = 0.0 デフォルト =0.015 (Ishell =24(QEPH)+LAW 27の場合) デフォルト =0.05 (Ishell =1、2、3、4、12+LAW25、27の場合) LAW65のデフォルト = 0.05 (実数) |
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dn | シェル数値減衰 4 Ishell =12、24の場合のみ使用 Ishell =24(QEPH)の場合、デフォルト =0.015 Ishell =12(QBAT)の場合、デフォルト =0.001 デフォルト =0.0001 (Ish3n =30(DKT18)の場合) (実数) |
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N | 層の数。ただし、1 ≤N ≤ 100 デフォルト = 1(整数) |
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Thick | シェル厚。 9 (実数) |
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Ashear | せん断係数 デフォルトはReissner値:5/6(実数) |
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Ithick | シェル合応力計算フラグ。
(整数) |
|
Iplas | シェル平面応力塑性フラグ
(整数) |
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VX | 参照ベクトルのX成分 デフォルト = 1.0(実数) |
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VY | 参照ベクトルのY成分 デフォルト = 0.0(実数) |
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VZ | 参照ベクトルのZ成分 デフォルト = 0.0(実数) |
|
skew_ID | 参照ベクトルのスキュー識別子 8 デフォルト = 0(整数) |
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Iorth | 参照ベクトル用の直交異方性座標系定式化フラグ
(整数) |
|
Ipos | 参照ベクトルに対する層のポジショニングフラグ 9
(整数) |
|
IP | シェル平面内の参照方向 8
(整数) |
|
層iの角度 8 (実数) |
||
ti | 層iの厚み 9 (実数) |
|
Zi | 層IのZ位置(Ziは層の中央の位置を定義します) デフォルト = 0.0(実数) |
|
mat_IDi | 層iの材料識別子。 10 (整数) |
|
F_weighti | 層iの相対破壊重量係数 11 12 デフォルト = 1.0(実数) |
例
#RADIOSS STARTER
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
#- 1. LOCAL_UNIT_SYSTEm:
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
/UNIT/2
unit for prop
# MUNIT LUNIT TUNIT
kg mm ms
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
/SKEW/FIX/1
New SKEW 1
# OX OY OZ
1.0 0 100.0
# X1 Y1 Z1
0 0 1
# X2 Y2 Z2
0 -1 0
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
#- 2. GEOMETRICAL SETS:
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
/PROP/SH_SANDW/2/2
SH_SANDW example
# Ishell Ismstr Ish3n Idril Pthick_fail
12 0 0 0 0
# hm hf hr dm dn
0 0 0 .1 .1
# N Thick Ashear Ithick Iplas
3 1.6 0 1 1
# Vx Vy Vz skew_ID Iorth Ipos Ip
0 0 0 1 0 0 0
# Phi t Z mat_ID F_weighti
45 .5 0 1 0
90 .6 0 2 0
-45 .5 0 1 0
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
#enddata
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
コメント
- Ishell、Ish3n – 4節点および3節点シェル定式化フラグ
- Ishell=1、2、3、4 (Q4): アワグラス摂動安定化を伴うオリジナルの4節点Radiossシェル。
- Ishell=24(QEPH): 汎用の物理的なアワグラス安定化を伴う定式化(等方性 + LAW25シェルのみ)。
- Ishell=12 (QBAT): 修正済みBATOZ Q4γ24シェル(4つのGauss積分点を伴う)および面内せん断用の低減積分。このシェルに対して、アワグラス制御は必要ありません。
- Ish3n=30 (DKT18):3つのHammer積分点を伴うBATOZ DKT18薄肉シェル。
- Ismstr- 微小ひずみ定式化
- Ismstr = 1または3の場合、微小ひずみ定式化は時間t= 0からアクティブになります。これは高速予備解析で使用できますが、結果の精度は保証されません。シェルは、Radioss Engineオプション/DT/SHELL/CSTによって微小ひずみ定式化に切り替えることができます。ただし、Ismstr = 4の場合を除きます。
- Ismstr = 1または3に設定した場合、材料則で指定されるひずみと応力は、工学ひずみと工学応力になります。それ以外を設定した場合は、真ひずみと真応力になります。
- hm、hfおよびhr - アワグラス係数
- hm、hfおよびhrは、Q4シェルに対してのみ使用されます。これらは0~0.05の値でなければなりません。
- Ishell=3では、hmとhrのデフォルト値は0.1になり、さらに大きい値が可能です。
- d - シェル数値減衰係数
- dは、Ishell =12および24の場合のみ使用されます。
- Ishell =24(QEPH)の場合、dnは、アワグラス応力計算で使用されます。
- Ishell = 12(QBAT)の場合、dnは横せん断を除くすべての応力項で使用されます
- Ish3n = 30(DKT18)の場合、dnは膜に対してのみ使用されます
- dは、Ishell =12および24の場合のみ使用されます。
- Ithick - シェル合応力計算フラグ
- Ithick =1の場合、該当する要素タイプの微小ひずみオプションは自動的に非アクティブ化されます。
- Iplas - シェル平面応力塑性フラグ
- Ithick =1の場合、Iplas =1の使用が推奨されます。
- Iplas = 1は、材料則27で使用できます。
- Iplas =1の場合、該当する要素タイプの微小ひずみオプションは自動的に非アクティブ化されます。
- Idrill - 回転自由度剛性フラグ
- 回転自由度剛性は、特にRiks法および曲げ主体の問題の陰的解法に推奨されます。
- Idrillは、QEPH, QBAT(Ishell = 12、24)と標準の三角形(C0) シェル要素(Ish3n = 1、2)で使用可能です。
- 異方性方向の定義。参照ベクトル は、フラグIPに従って次のように定義されます:
- IP=0およびskew_ID = 0の場合、参照ベクトル はVX、VY、およびVZを使用して定義されます。
- IP=0およびskew_ID ≠ 0の場合、参照ベクトル は局所座標系skew_IDの第1方向(局所X)です。
- IP = 20の場合、参照ベクトル はシェル要素の節点N1およびN2を使用して定義されます。
- IP = 22の場合、参照ベクトル は局所座標系skew_IDの第1方向(局所X)です。ベクトル成分VX、VY、およびVZは無視されます。
- IP = 23の場合、参照ベクトル はVX、VY、およびVZを使用して定義されます。局所座標系skew_IDは無視されます。
参照ベクトル はシェル要素平面に投影され、ベクトル になります。IP=23 の場合、投影後のベクトル にシェル法線ベクトルをさらに乗算して とし、そこで、各層について、第1材料方向(m1)はベクトル を 度回転(シェル法線 を中心に正方向に回転)。参照ベクトル を定義する階層の順序は次のとおりです:- 初期状態カード(/INISHE/ORTHO)
- シェルプロパティ
参照メトリクスの場合、初期形状ではなく参照形状を使用して異方性方向の方向付けを定義する必要があります。
第2の材料方向m2は、方向m1を90度回転させることで得られます(直交異方性)。
- Ipos – 層の位置
- Ipos = 0: 層の位置は"Thick"で自動的に計算されます。 次の場合;
- 警告のメッセージが表示されます。
- 個々の層の厚みは、新しい層の厚み
に次のように調整されます:
(1) ここで、Thickと は入力で指定されるシェル板厚と層の厚み。
- Ipos = 1: 要素の板厚内におけるすべての層の位置は、ユーザーが(
と
)で定義します。
- “Thick”は層の厚みの合計と等しい必要がないためチェックされません。
- 複数の層を同じ空間位置に置くことが可能です。
詳細については、プロパティと要素 FAQの層の“板厚と層の位置の計算”をご参照ください。
- Ipos = 0: 層の位置は"Thick"で自動的に計算されます。
- Mat_ID - 各積層の材料
- 使用する材料則は、各層および対応するパートで同じでなければなりません。しかしながら、使用する材料プロパティ(材料ID)は異なっている必要があります。この条件はRadiossでチェックされ、条件が満たされていなければエラーが出力されます。
- グローバルな材料プロパティ(膜剛性、曲げ剛性、質量、慣性)は、材料プロパティと層(板厚など)に基づいて計算されます。これらは安定性、質量、インターフェース剛性に使用されます。
- 材料はパート定義レベルでも必要ですが、前後にのみ使用され(“材料による”可視化)、物理特性は無視されます。
- 入力ファイルのバージョン番号がV13以前の場合は、以前の定式化(パートに関連付けられている材料から剛性と質量が計算されていた)が使用されています。
- パラメータP_thickfailは、LAW36の塑性破壊ひずみのような材料則そのもの内で定義された破壊と適合性がありません。
- /FAILモデルと使用される要素除去のルール
- 各単一層は、層内の面内Gauss積分点がすべて削除されるとOFFに切り替えられます。
- シェル要素全体は、以下の基準に合致した際に削除されます:
(2) ここで、(3) ここで、Thickiは破断層iの相対板厚;
- Ifail_shパラメータが各層の材料に関連付けられた破壊モデル内でローカルで定義されている場合、P_thickfailの値がデフォルトで使用され、ローカルパラメータの設定は無視されます。ローカルの破断モデルの設定は、P_thickfailが、古いモデルとの後方互換が可能なプロパティ内で定義されていない場合にのみ使用されます。