プロパティファイル

空力システムでは、ソルバーにすべてのパラメータへのアクセスを提供するために空力プロパティファイル(.aae)が使用されます。.aaeファイルへの参照がsa_aero_paramsソルバー配列内のSolver Stringとしてソルバーに送信されます。

空力プロパティファイルはTeimOrbitフォーマットで記述されます。
TeimOrbitフォーマット
TeimOrbitリーダーは、さまざまなエンティティを解析して、空力プロパティファイルからデータを取得します。これらのエンティティには、属性、ブロック、サブブロック、テーブル、単位、およびコメントが含まれます。
属性
属性は、Driverファイルの最小データメンバーを成します。属性は、実数、整数、文字列またはブーリアン演算式(True/False)であることが可能です。
[BLOCK_NAME]
ATTRIBUTE_1  = 'TRUE'
ATTRIBUTE_2  = 1.0
ATTRIBUTE_3  = 'Wind_velocity'
ATTRIBUTE_4  = 8
属性名:
  • 文字列
  • 大文字小文字を区別しない、など。TAGとtagは同じです。
  • 上記の例では、TAG、SATURATION、LOOK_AHEAD_TIME、DEMAND_FILE、INTEGRATION_STEP_SIZEは属性名です。
属性値:
  • 実数、整数、文字列、ブーリアン演算式
  • 文字列は、‘引用符’ または “二重引用符”に囲まれていなくてはならない
  • 0、0.00、N、NO、FALSE、Fはすべてfalseと表現される
  • 1、1.00、T、TRUE、Y、YESはすべてtrueと表現される
  • 大文字小文字の別が識別される
フォーマット:
ATTRIBUTE_NAME = ATTRIBUTE_VALUE
ブロック
ブロックは、リーダーユーティリティの最も用途の広いデータ構造を成します。ブロックは、ブロックを除くすべてのデータメンバーのコンテナとして機能します。
  • ブロックには、任意の数のサブブロックが含まれることが可能です。
  • ブロックがブロックを含むことはできません。
  • ブロックは、複数のテーブルを含むことができますが、それらを別々のサブブロックに格納することしかできません。
フォーマット:
[BLOCK_NAME]
ATTRIBUTE(s)
SUBBLOCK(s)
TABLE

ブロックは、ファイルの末尾または新しいブロックの先頭で終わります。

サブブロック
サブブロックは構造的にはブロックと同じで、サブブロックまたはブロックを含むことができない点のみが異なります。
  • 1つのサブブロックに複数のテーブルを含むことはできません。
フォーマット:
(SUBBLOCK_NAME)
ATTRIBUTE(s)
TABLE(s)
テーブル
フィールド(行と列)から成るデータ構造。
  • テーブルは、任意の属性を含むことができます。
  • ラベルが与えられていない場合、デフォルトで、0から始まるインデックスとしてラベル付けします。
フォーマット:
{LABEL1       LABEL2      LABEL3}
ATTRIBUTE00   ATTRIBUTE01   ATTRIBUTE02
ATTRIBUTE10   ATTRIBUTE11   ATTRIBUTE12
ATTRIBUTE20   ATTRIBUTE21   ATTRIBUTE22
単位
‘ユニット’は、プロパティファイルのリーダーユニットを伝える特別なブロックです。
  • 各プロパティシートは、必ずユニットブロックを持つ必要があります。
  • ユーザー定義のユニットはテーブル表記。
コメント
‘$’で始まる行に書かれているものはすべて、リーダーユーティリティによって無視されます。
[ENVIRONMENT]
$These are environment conditions for the simulation
GAS_CONSTANT                    	= 287e3
AMBIENT_PRESSURE                	= 0.101325
AMBIENT_TEMPERATURE             	= 298
WIND_VELOCITY		= 'WIND_VELOCITY'
Altairヘッダー
Altairヘッダーブロックは、プロパティファイルの基本情報をソルバーに提供します。
$-----------------------------------------------------------------ALTAIR_HEADER
[ALTAIR_HEADER]
FILE_TYPE 	= 'AAE'
FILE_VERSION 	= 1.0
FILE_FORMAT 	= 'ASCII'
ENTITY_TYPE     	= 'AERODYNAMIC_FORCE'
  タイプ 必須条件

ブロック名

[ALTAIR_HEADER]
文字列 必須
FILE_TYPE 属性-文字列 必須
  • 読み出しおよび抽出情報
  • 複数ファイルフォーマットサポート
FILE_VERSION 属性-実数 必須

FILE_FORMAT

‘ASCII’
属性-文字列

オプション

現時点ではオプション。将来の強化用には必須

ENTITY_TYPE

'AERODYNAMIC_FORCE'
属性-文字列

オプション

プロパティファイルに関連付けられたエンティティに関する情報を提供します。
単位
ソルバーは、空力データや環境データを抽出するためにシミュレーション中にMotionSolveでAAEを解析します。プロパティファイルの解析中に、ソルバーは、単位ブロックを読み取ってプロパティファイル内のデータをSI単位に変換し、それらをさらにシミュレーションで使用します。
単位ブロックは、プロパティファイルに記載されたすべてのデータの単位を指定したものです。単位は、長さ、力、角度、質量、時間、および温度に関して指定されます。
  • 単位は大文字と小文字が区別されません。meter、Meter、METER、またはMeTerはすべて同じものと解釈されます。
  • 単位ブロックは、あらゆる種類のデータファイルに必要です。
$--------------------------------------------------------------------------UNITS
[UNITS]
(BASE)
{length  force      angle       mass    time    temperature}
'mm'   'newton'   'degrees'   'kg'    'sec'     'kelvin'
寸法 オプション SIへの換算係数
長さ

meter、meters または m

foot、feet または ft

mile またはmiles

millimeter、millimeters または mm

inch、inches または in

1.0

0.3048

1609.344

0.001

0.0254
Force

Newton

Dyne

Knewton

Ounce_Force

Kilogram_Force または Kgf

Kpound_Force

Pound_Force または lbf

1.0

0.00001

1000

0.27801

9.80665

4448.2216

4.4482216
Angle

Radian、radians、rad または r

Degrees、degree、deg または d

1.00

0.017453
Mass

Kg、kilogram または kilograms

G、gram または grams

Pound、pounds、lb または lbs

1.0

0.001

0.453592
Time

sec、second または seconds

milliseconds、millisecond、millisec、millisecs または ms

1.0

0.001
Temperature

Kelvinまたはk

注: その他の温度の単位は、今後のバージョンでサポートされる予定です。
1.0
形状プロパティ
このセクションには、車両のジオメトリに関連するデータが含まれています。空気力の計算には、このブロックで指定される車両の前面面積が必要です。
$---------------------------------------------------------------GEOMETRIC_PROPERTIES
[GEOMETRIC_PROPERTIES]
FRONTAL_SECTION_AREA        = 2e6
     

ブロック名

[GEOMETRIC_PROPERTIES]
文字列 必須
FRONTAL_SECTION_AREA 属性-実数

必須

車両の前面面積。

単位 – L2
環境
このセクションには、環境に関連するデータが含まれています。空気力の計算には、このブロックで指定される周辺圧力、周辺温度、および風速が必要です。
$---------------------------------------------------------------ENVIRONMENT
[ENVIRONMENT]
GAS_CONSTANT                    	= 287e3
AMBIENT_PRESSURE                	= 0.101325
AMBIENT_TEMPERATURE             	= 298
WIND_VELOCITY		= 'WIND_VEL_1'
$Wind vel is with respect to global frame
$---------------------------------------------------------------WIND_VELOCITY
[WIND_VEL_1]
$Wind vel is with respect to global frame
VX                    = 1000
VY                    = 0
VZ                    = 0  
  タイプ 必須条件

ブロック名

[ENVIRONMENT]
文字列 必須
GAS_CONSTANT 属性-実数

必須

単位 – FLM-1Temp-1
AMBIENT_PRESSURE 属性-実数

必須

単位 – FL-2
AMBIENT_TEMPERATURE 属性-実数

必須

単位 – Temp

WIND_VELOCITY

Attr-STRING

風速(Vx, Vy, Vz)データを含む別のブロックへの参照

必須

単位 – LT-1
抗力係数
このセクションには、さまざまな入射角に対する抗力係数のテーブルが含まれています。このテーブルはブロックで示されているようなスプラインとして提供され、補間法が提供されます。このブロックは3点実装と1点実装の両方に適用できます。
$---------------------------------------------------------------DRAG_COEFFICIENT
[DRAG_COEFFICIENT]
INTERPOLATION = 'AKIMA'
(SPLINE_DATA)
{INCIDENCE_ANGLE    COEFFICIENT}
0.0                 0.3
10.0                0.31
20.0                0.32
30.0                0.33
  Type 必須条件

ブロック名

[DRAG_COEFFICIENT]
文字列 必須
INTERPOLATION 属性-文字列

オプション

存在しない場合:
  • 補間法 = AKIMA
存在する場合:
  • 補間法 = INTERPOLATION.value。
  • オプション - AKIMA、CUBIC、LINEAR、QUINTIC。

これらの補間法は、Altair MotionSolveの補間法に似ています。補間法の詳細については、Altair MotionSolveのドキュメントをご参照ください。

SPLINE_DATA

Attr-Table

INCIDENCE_ANGLEとCOEFFICIENT

必須

さまざまな入射角の値における抗力係数値

横力係数
このセクションには、さまざまな入射角に対する横力係数のテーブルが含まれています。このテーブルはブロックで示されているようなスプラインとして提供され、補間法が提供されます。このブロックは3点実装と1点実装の両方に適用できます。
$--------------------------------------------------------------- SIDEFORCE_COEFFICIENT	
[SIDEFORCE_COEFFICIENT]
INTERPOLATION = 'AKIMA'
(SPLINE_DATA)
{INCIDENCE_ANGLE    COEFFICIENT}
0.0                 0.3
10.0                0.31
20.0                0.32
30.0                0.33
  Type 必須条件

ブロック名

[SIDEFORCE_COEFFICIENT]
文字列 必須
INTERPOLATION 属性-文字列

オプション

存在しない場合:
  • 補間法 = AKIMA
存在する場合:
  • 補間法 = INTERPOLATION.value。
  • オプション - AKIMA、CUBIC、LINEAR、QUINTIC。

これらの補間法は、Altair MotionSolveの補間法に似ています。補間法の詳細については、Altair MotionSolveのドキュメントをご参照ください。

SPLINE_DATA

Attr-Table

INCIDENCE_ANGLEとCOEFFICIENT

必須

さまざまな入射角の値における横力係数値

Lift Coefficient
このセクションには、さまざまな入射角に対するフロント揚力係数のテーブルが含まれています。このテーブルはブロックで示されているようなスプラインとして提供され、補間法が提供されます。このブロックはシングルポイント実装にのみ適用されます。
$--------------------------------------------------------------- LIFT_COEFFICIENT
[LIFT_COEFFICIENT]
INTERPOLATION = 'AKIMA'
(SPLINE_DATA)
{INCIDENCE_ANGLE    COEFFICIENT}
0.0                 0.3
10.0                0.31
20.0                0.32
30.0                0.33
  Type 必須条件

ブロック名[ROLL_COEFFICIENT]

文字列 必須
INTERPOLATION 属性-文字列

オプション

存在しない場合:
  • 補間法 = AKIMA
存在する場合:
  • 補間法 = INTERPOLATION.value。
  • オプション - AKIMA、CUBIC、LINEAR、QUINTIC。

これらの補間法は、Altair MotionSolveの補間法に似ています。補間法の詳細については、Altair MotionSolveのドキュメントをご参照ください。

SPLINE_DATA

Attr-Table

INCIDENCE_ANGLEとCOEFFICIENT

必須

さまざまな入射角の値におけるフロント揚力係数値

フロント揚力係数
このセクションには、さまざまな入射角に対するフロント揚力係数のテーブルが含まれています。このテーブルはブロックで示されているようなスプラインとして提供され、補間法が提供されます。このブロックは3点実装にのみ適用されます。
$--------------------------------------------------------------- LIFT_COEFFICIENT_FRONT
[LIFT_COEFFICIENT_FRONT]
INTERPOLATION = 'AKIMA'
(SPLINE_DATA)
{INCIDENCE_ANGLE    COEFFICIENT}
0.0                 0.3
10.0                0.31
20.0                0.32
30.0                0.33
  Type 必須条件

ブロック名[LIFT_COEFFICIENT_FRONT]

文字列 必須
INTERPOLATION 属性-文字列

オプション

存在しない場合:
  • 補間法 = AKIMA
存在する場合:
  • 補間法 = INTERPOLATION.value。
  • オプション - AKIMA、CUBIC、LINEAR、QUINTIC。

これらの補間法は、Altair MotionSolveの補間法に似ています。補間法の詳細については、Altair MotionSolveのドキュメントをご参照ください。

SPLINE_DATA

Attr-Table

INCIDENCE_ANGLEとCOEFFICIENT

必須

さまざまな入射角の値におけるフロント揚力係数値

リア揚力係数
このセクションには、さまざまな入射角に対するリア揚力係数のテーブルが含まれています。このテーブルはブロックで示されているようなスプラインとして提供され、補間法が提供されます。このブロックは3点実装にのみ適用されます。
$--------------------------------------------------------------- LIFT_COEFFICIENT_REAR
[LIFT_COEFFICIENT_REAR]
INTERPOLATION = 'AKIMA'
(SPLINE_DATA)
{INCIDENCE_ANGLE    COEFFICIENT}
0.0                 0.3
10.0                0.31
20.0                0.32
30.0                0.33
  Type 必須条件

ブロック名[LIFT_COEFFICIENT_REAR]

文字列 必須
INTERPOLATION 属性-文字列

オプション

存在しない場合:
  • 補間法 = AKIMA
存在する場合:
  • 補間法 = INTERPOLATION.value。
  • オプション - AKIMA、CUBIC、LINEAR、QUINTIC。

これらの補間法は、Altair MotionSolveの補間法に似ています。補間法の詳細については、Altair MotionSolveのドキュメントをご参照ください。

SPLINE_DATA

Attr-Table

INCIDENCE_ANGLEとCOEFFICIENT

必須

さまざまな入射角の値におけるリア揚力係数値

ロール係数
このセクションには、さまざまな入射角に対するロール係数のテーブルが含まれています。このテーブルはブロックで示されているようなスプラインとして提供され、補間法が提供されます。このブロックは3点実装にのみ適用されます。
$--------------------------------------------------------------- ROLL_COEFFICIENT
[ROLL_COEFFICIENT]
INTERPOLATION = 'AKIMA'
(SPLINE_DATA)
{INCIDENCE_ANGLE    COEFFICIENT}
0.0                 0.3
10.0                0.31
20.0                0.32
30.0                0.33
  Type 必須条件

ブロック名[ROLL_COEFFICIENT]

文字列 必須
INTERPOLATION 属性-文字列

オプション

存在しない場合:
  • 補間法 = AKIMA
存在する場合:
  • 補間法 = INTERPOLATION.value。
  • オプション - AKIMA、CUBIC、LINEAR、QUINTIC。

これらの補間法は、Altair MotionSolveの補間法に似ています。補間法の詳細については、Altair MotionSolveのドキュメントをご参照ください。

SPLINE_DATA

Attr-Table

INCIDENCE_ANGLEとCOEFFICIENT

必須

さまざまな入射角の値におけるロール係数値

ヨー係数

このセクションには、車両のジオメトリに関連するデータが含まれています。空気力の計算には、このブロックで指定される車両の前面面積が必要です。このブロックは3点実装にのみ適用されます。

$--------------------------------------------------------------- YAW_COEFFICIENT [YAW_COEFFICIENT]
INTERPOLATION = 'AKIMA'
(SPLINE_DATA)
{INCIDENCE_ANGLE    COEFFICIENT}
0.0                 0.3
10.0                0.31
20.0                0.32
30.0                0.33
  Type 必須条件

ブロック名[YAW_COEFFICIENT]

文字列 必須
INTERPOLATION 属性-文字列

オプション

存在しない場合:
  • 補間法 = AKIMA
存在する場合:
  • 補間法 = INTERPOLATION.value。
  • オプション - AKIMA、CUBIC、LINEAR、QUINTIC。

これらの補間法は、Altair MotionSolveの補間法に似ています。補間法の詳細については、Altair MotionSolveのドキュメントをご参照ください。

SPLINE_DATA

Attr-Table

INCIDENCE_ANGLEとCOEFFICIENT

必須

さまざまな入射角の値におけるヨー係数値