Alter Dimensions

モデル内の寸法を選択し、その値を変更することで、メッシュをモーフィングするのに使用します。

distance、angle、radius、curve ratio、およびarc angleの5種類の方法で寸法を変更できます。

distanceとangleについては、寸法の変更に使用されるドメイン、節点および/またはハンドルを選択して寸法を定義します。

radius、curve ratioおよびarc angleについては、それらを変更したい1つまたは複数の湾曲したエッジドメインまたは2Dドメインを選択します。
注: curve ratioツールは、設定した半径ではなく係数(倍率)によって半径をスケーリングします。半径を5.0から8.0に変更したい場合、curve ratio(曲率に乗じる倍率)を1.6に設定する必要があります。モーフィングしたいドメインが一定の曲率を有さない場合、局所半径をスケーリングする一方で曲率ツールが曲率を保持します。

モデル内にリフレクティブ対称定義(1-plane、2-plane、3-planeおよびcyclical)が設定されている場合、これらの対称に関連するドメインに適用された変更は、自動的にすべての結合されたドメインに影響を与えます。

図 1 は、2つのハンドルを使った距離の変更によるモーフィングを示しています。ハンドルaとbが選択されると、その間の距離dを計算し、distance=欄に表示します。この値を変更してMorphをクリックすると、ハンドル間の距離を新しい値に設定できます。


図 1.
図 2 は、nodes and handlesオプションを使った距離の変更によるモーフィングを示しています。緑色の円はend aを、青色の円はend bを示しています。元の距離"d"は23です。3つのハンドルがend aのフォロワー(追従ハンドル)として、2つのハンドルがend bのフォロワーとして選択されています(左上の図)。距離を15に変更し、morphボタンをクリックします。hold end aが選択されている場合、距離が15になるようにnode bのみが移動する形で、ハンドルが動きます(右上の図)。hold end b(左下の図)もしくはhold center(右下の図)を選ぶことも可能です。


図 2.
図 3 は、nodes and handlesオプションを使った角度の変更によるモーフィングを示しています。緑色の円はend aを、赤色の円はend bを、青色の円は頂点を示しています(左の図)。元の頂角"theta"は90度です。各エンドについて1つのハンドルが選択されています。この場合、ハンドルはend aおよびend bにおける節点と一致しているため、代わりにtwo handlesまたはedge domainsオプションを使用することもできます。パネル内の値を45度に変更し、hold middleオプションを選択してmorphボタンをクリックします。選択した節点の成す新しい角度が45度になるように、ハンドルが動きます。角度変更では、hold end aとhold end bのオプションもあります。
注: 赤色と緑色の節点が一致したフォロワーハンドルをもたない場合、HyperMeshは、角度がターゲット角度の1/1000になるまで、もしくは可能な限り近く収束するまで、繰り返し計算を行います。


図 3.
radius、curvatureおよびarc angleの変更では、1つまたは複数のエッジドメイン(および関連付けされた2Dドメイン)を選択し、それらの半径、曲率または弧の角度を調整します。radiusとarc angleは、一定の曲率を持つドメインと共に使用されることが前提となっています。Curvatureは、曲率が変化するドメイン、もしくは異なる半径を有する複数のドメインに使用します。Curvatureは、指定した値で乗じることによって、カーブの長さに沿って半径を変化させます。radiusおよびcurvatureの固定オプションは、曲線部の両端が中心に向かって、もしくは離れて移動する(hold center)、曲線に沿ってスムーズに移動する(fillet)、固定されたまま(hold ends)、または一端に向かって移動する(hold end)かを決定します。hold endオプションの場合、固定される終端についてすべての節点を選択する必要があります。
図 4 は、filletオプションと、by edgesオプションおよびauto-symmetryオプションを使った半径変更によるモーフィングを示しています。2つのエッジドメインが選択され、それらの半径はいずれも5です。半径を3に変更し、morphボタンをクリックします。エッジの両端が、角度が一定となるよう、スムーズに移動します。このオプションは、フィレットの変更に非常に役立ちます。2Dドメインの半径変更は、エッジドメインの半径変更ほどスムーズにはなりません。この例について2Dドメインの半径をより有効に変更するには、center calculation:の方法をby normalsに切り替え、2Dドメインは2つのエッジドメインに沿って選択される必要があります。結果が十分正確ではない場合、これは、メッシュが完全に湾曲していない場合によく起ることですが、湾曲の中央を通るラインを作成し、by lineオプションを使ってみてください。
注: by lineオプションでは、hold centerオプションを使用していない限り、最初のモーフィングでラインは湾曲の中央に配置されます。


図 4.
図 5 は、hold endsオプションを使った半径変更によるモーフィングを示しています。2つのエッジドメインが選択され、それらの半径はいずれも5です。半径を10に変更し、morphボタンをクリックします。エッジの両端は動かず、角度が変化します。


図 5.
図 6 は、hold centerオプションを使った半径変更によるモーフィングを示しています。半径は20であるエッジドメインが選択されています。半径を10に変更し、morphボタンをクリックします。ドメインの中央は動かずに、半径が変化しています。


図 6.
図 7 は、hold endオプションを使った半径変更によるモーフィングを示しています。2つのエッジドメインと2Dドメインが選択され、エッジドメインの半径はいずれも5です。2Dドメインの下の方のエッジ上にある節点は、固定される終端を示すために選択されています。半径を3に変更し、morphボタンをクリックします。半径が変更され、選択された終端が固定されるかたちで、ドメインが変更されます。


図 7.
  1. Morphリボンで、Morphツールセットの横の矢印をクリックし、Alter Dimensionsを選択します。
  2. Morph: Alter Dimensionsダイアログでパラメータを定義します。
    パラメータ 動作
    寸法 変更したい寸法のタイプを選択します。
    Distance
    2節点間の距離。
    Angle
    2つの節点と頂点が成す角度
    半径
    エッジドメインおよび関連する2Dドメインの半径。
    Curve Ratio
    エッジドメインおよび関連する2Dドメインの曲率。
    Arc Angle
    度数で指定される軸周りのエッジドメインおよび関連する2Dドメインの長さ。
    例えば、半円のカーブを持ったサーフェスの弧の角度の値は180度で、これを90度に変更すると、サーフェスは半円ではなく四分円を囲むようになります。
    例えば、半円のカーブを持ったサーフェスの弧の角度の値は180度で、これを90度に変更すると、サーフェスは半円ではなく四分円を囲むようになります。
    Measure Between 使用するエンティティのタイプを選択します。
    Two Handles
    片方の終点がend a、別の終点がend bとなります。一度選択されるとこれらの点間の距離がdistance =欄に表示されます。
    angleでモーフィングする場合、このオプションは角度を決定するvertex(end aとend bに結合する)の選択が必要になります。
    Edge Domain Ends
    選択されたエッジドメインの終端位置のハンドルがend aおよびend bとして使用され、互いに近付いたり離れたりして、それらの間の距離を変更します。
    Two Nodes
    end aとend bはハンドルの位置ではなく、節点の位置にあり、それぞれの端点の"フォロワー"(追従)ハンドルは、グループとして互いに離れたり近付いたりして、2つの節点間の距離を変更します。
    制約事項: このオプションは距離によるモーフィング時にのみ利用できます。
    Measure Using 既存のエンティティまたは方向に垂直な角度の向きを選択します。
    Three Nodes
    軸に垂直なプレーン内の全体軸(x、yまたはz)のいずれかを用います。
    Two Edge Domains
    ユーザーが選択した他の2つの節点へのプレーン法線を使用します。
    Two Handles and a Vertex
    end a、end bおよびvertexから成るプレーンを使用します。
    制約事項: このオプションは角度によるモーフィング時にのみ利用できます。
    End A 距離を決定する片方の終点を指定します。entities to use switchの設定によって、ここでの指定は、handle、nodeまたはnode aのいずれかで選択します。
    制約事項: 距離または角度によるモーフィング時に利用できます。
    Followers (End A) end aが移動された際に選択されたフォロワーハンドルが移動されます。
    制約事項: 距離によるモーフィングで2つの節点間を測定する場合、または角度によるモーフィングで3つの節点間を測定する場合にのみ使用できます。
    End B 距離または角度を決定する片方の終点を指定します。entities to use switchの設定によって、ここでの指定は、handleまたはnode bいずれかで選択します。
    制約事項: by distanceとtwo handles、nodesとhandles、またはby angleとnodes and handlesによってモーフィングする場合に利用できます。
    Followers (End B) end bが移動された際に選択されたフォロワーハンドルが移動されます。
    制約事項: 距離によるモーフィングで2つの節点間を測定する場合、または角度によるモーフィングで3つの節点間を測定する場合にのみ使用できます。
    Add to Current Add to Currentチェックボックスを選択した場合、モーフィング時に、既存の半径または円弧をradius =またはarc angle =の値で上書きする代わりにその値を追加します。
    制約事項: このオプションは半径または円弧角度によるモーフィング時にのみ利用できます。
    Edge and 2D 1つまたは複数のedge and 2Dドメインを選択します。2Dドメインそれぞれに、接するエッジドメインを少なくとも1つ選択する必要があります。選択されたドメインの平均半径がパネル内のradius =欄に自動的に表示されます。
    制約事項: radius、curve ratio、またはarc angleによってモーフィングする場合に利用できます。
    Center Calculation center calculationの方式を選択します。
    By Axis
    選択されたドメインについて、曲率の中心となるべき軸を選択します。
    By Edges
    節点から節点への湾曲およびエッジドメインのプレーンを使用して中心を計算します。また、HyperMorphが自動的に、2つのエッジドメインが選択された2Dドメイン上に対称定義を作成するオプションを選ぶこともできます。これは一般的に、メッシュが規則的である場合、2Dドメインをとおしてよりスムーズな寸法の変化を生みます。
    注: エッジドメインでのみ利用できます。
    By Line
    選択したドメインの曲率の中心となるラインを選択し、トグルボタンでproject normalまたはproject directを選択します。このトグルは、各節点について中心を決定する際、ラインに向かって節点が投影される際の方向を定めます。
    By Node
    選択されたドメインについて、曲率の中心となるべき節点を選択します。
    By Normals
    2Dドメインおよび選択されたエッジドメイン上の要素の法線ベクトルが、各節点の曲率の中心を補間するために使用されます。
    この方法は、要素の法線が必ずしも正しく曲率の中心を向いている訳ではないため、正確ではない可能性もあります。
    制約事項: radius、curve ratio、またはarc angleによってモーフィングする場合に利用できます。
    Hold 選択された終端間のラインのどの部分を固定されたまま残すかを選択し、それにより2つの終端の動きを定めます。
    制約事項: by radius、curve ratio、またはarc angleによってモーフィングされる場合に利用できます:
    モーフィング中の移動によって半径の中心がどのように影響を受けるかを選択します。
    hold center
    放射カーブの両端を動かし、中心は保持します。
    fillet
    半径を変更し、放射カーブがその周りのメッシュと接するよう、必要に応じて中心を動かします。
    hold ends
    放射カーブの両端は保持し、中心を効果的に動かします。すなわち、半径が大きくなるほど終端間のカーブは平坦になります。
    hold end
    保持したいカーブの一方の終端位置の節点を選択します。カーブのもう一方の終端と中心は、モーフィングの際に動きます。
    Force Edges Circular モーフィング後に選択されたエッジドメインが円形になるように強制します。
    制約事項: radius、curve ratio、またはarc angleによってモーフィングする場合に利用できます。
    Force Edges Flat モーフィング前に選択されたエッジドメインの節点をプレーンに投影します。
    制約事項: radius、curve ratio、またはarc angleによってモーフィングする場合に利用できます。
  3. Morphをクリックします。