ショックアブソーバー

ショックアブソーバーは、サスペンションスプリングに蓄積されたエネルギーを放散し、シャーシの動きを減衰させるように設計されたダンパエンティティです。

ショックアブソーバー力は、線形タイプまたは非線形タイプで、TeimOrbitフォーマットのプロパティファイルに保存されている、力と変位のテーブルから計算できます。

パラメータ

Damper Type
ショックアブソーバーは線形タイプまたは非線形タイプの場合があります。線形を選択するとDamping Constantオプションが有効になり、非線形を選択するとProperty Fileオプションが有効になります。
Damping Constant
ショックアブソーバーが線形タイプの場合に使用される減衰定数値。
Property File
ショックアブソーバ特性で、力と速度のテーブルを記述したTeimOrbitTeimOrbit形式のプロパティファイルに格納されています。
Use Rebound Stop
Rebound Stopエンティティを含めて、リバウンドでのショックアブソーバー成分を制限します。リバウンドストップは、ショックアブソーバー内で定義されているものと同じボディおよびポイントに接続されます。詳細については、リバウンドストップのドキュメントをご参照ください。
Use Bump Stop
Bump Stopエンティティを含めて、ジャウンスでのショックアブソーバー成分を制限します。バンプストップは、ショックアブソーバー内で定義されているものと同じボディおよびポイントに接続されます。詳細については、バンプストップのドキュメントをご参照ください。
Scale
スケールオプションにより、プロパティファイルを直接修正することなく、力とスプリングの高さをスケーリングすることができます。
Graphics
MotionViewでは、2つの円筒のグラフィックスでショックアブソーバーのロッドとチューブが表されます。このパラメータでは、可視化のためにRodとTubeの半径を変更できます。

ショックアブソーバーの接続

ショックアブソーバーは2つのボディと2つのポイント間のラインに沿ってフォースを発生させます。ショックアブソーバーを追加すると、ガイドバーにボディとポイントコレクターが表示されます。ここには、Create Pairオプションも表示され、単体またはペアのエンティティの作成が可能になります。
  1. 1.ガイドバーで、接続する1番目のボディを選択します。
    • Body 1をクリックして、モデリングウィンドウからボディを選択します。

      または

    • Body 1 Advanced Selectorをクリックして、ダイアログから目的のボディを選択します。
  2. 同様にBody 2入力コレクターをクリックして、結合する2番目のボディを選択します。
  3. ポイントを選択して、ショックアブソーバーをBody 1に結合する位置を入力します。
    • Point on Body 1をクリックして、モデリングウィンドウからポイントを選択します。

      または

    • Point on Body 1 Advanced Selectorをクリックして、ダイアログから目的のポイントを選択します。
  4. 同様に、Point 2 on Body 2入力コレクターをクリックして、2番目のポイントを選択します。
  5. ショックアブソーバーのエンティティエディターを開いてパラメータを編集します。


    図 1. ショックアブソーバーの接続性

ショックアブソーバーのプロパティファイル

ショックアブソーバープロパティは、TeimOrbit形式のプロパティファイルに保存されます。モデルをソルバーに送ると、MotionSolveによってプロパティファイルが読み込まれ、シミュレーションの際に使用されます。プロパティファイルで指定された単位とモデルの単位が異なる場合、ソルバーによって、プロパティがモデルの単位に変換されますが、元のプロパティファイルは変更されません。

ショックアブソーバープロパティファイルには、ヘッダー、単位、およびカーブのブロックが記述されています。単位ブロックは、ファイルで使用される長さ、質量、フォース、時間、角度の単位を指定します。カーブブロックは、減衰力成分のフォース値に対する速度値のテーブルを保持します。データは昇順でなければなりません。

ショックアブソーバープロパティファイルの例を以下に示します:
$----------------------------------------------------------- HEADER
[HEADER]
 FILE_TYPE     	=  'dpr'
 FILE_VERSION  	=  4.0
 FILE_FORMAT   	=  'ASCII'
$---------------------------------------------------------------------UNITS
[UNITS]
LENGTH 	=  'mm'
ANGLE  	=  'degrees'
FORCE  	=  'newton'
MASS   	=  'kg'
TIME    	=  'second'
$---------------------------------------------------------------------CURVE
[CURVE]
{ vel    force}
 -4916.935 	-8.889
-1000.0   	-3.0
 -500.0   	-1.5
 -250.0   	-0.75
 -100.0   	-0.3
 0.0        	0.0
 100.0    	0.3
 250.0    	0.75
 500.0    	1.5
 1000.0    	3.0
 4914.298  	9.0416

出力

MotionSolve .pltおよび.abfファイルのショックアブソーバー出力チャンネルを以下の表にまとめます。

長さおよび長さの変化率は、Point 1とPoint 2の間のラインに沿って測定されます。ダンパーフォースも同じラインに沿って作用します。正のフォースが作用するとボディは引き離され、負のフォースが作用するとボディは引き寄せられます。
タイプ コンポーネント
User Defined (.plt)

REQSUB (.abf)

ShockAbsorber - Damper Output 長さ
長さの変化率
ダンパーフォース
Direction Cosine - X
Direction Cosine - Y
Direction Cosine - Z