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/MAT/LAW10 (DPRAG1)

ブロックフォーマットキーワード この材料則は、拡張Drucker-Prager降伏基準に基づくもので、岩石-コンクリートのように内部摩擦を伴う材料のモデル化に使用されます。

降伏基準は圧力依存です。圧力を計算するには、状態方程式が与えられる必要があります(/EOS/COMPACTIONなど)。この材料則はソリッド要素とのみ適合性があります。
重要: バージョン2019.1より、この材料則から状態方程式(EOS)パラメータが削除されました。EOSパラメータを含む旧フォーマットを用いたモデルは、関連する/EOS/COMPACTIONと共に更新された材料則へのインポート中に変換されます。

フォーマット

(1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10)
/MAT/LAW10/mat_ID/unit_IDまたは/MAT/DPRAG1/mat_ID/unit_ID
mat_title
ρi                
E ν            
A0 A1 A2 Amax    
ΔPmin              

定義

フィールド 内容 SI単位の例
mat_ID 材料識別子

(整数、最大10桁)

 
unit_ID 単位識別子

(整数、最大10桁)

 
mat_title 材料のタイトル

(文字、最大100文字)

 
ρi 初期密度

(実数)

[kgm3]
E ヤング率

(実数)

[Pa]
ν ポアソン比

(実数)

 
A0 降伏基準係数

(実数)

[Pa2]
A1 降伏基準係数

(実数)

[Pa]
A2 降伏基準係数

(実数)

 
Amax 降伏基準制限(フォンミーゼス制限)

(実数)

[Pa2]
ΔPmin 最小圧力

デフォルト = -1030(実数)

[Pa]

例(コンクリート)

コメント

  1. 元のDrucker-Prager降伏基準は、線形圧力依存性を有します。


    図 1. 元のDrucker-Prager降伏基準
    Radiossは、その圧力依存が非線形である拡張Drucker-Prager降伏基準を使用しています。


    図 2. Radiossに組み込まれている拡張Drucker-Prager降伏基準
  2. 拡張Drucker-Prager降伏基準は、Mohr-Coulomb基準と比較され得ます。


    図 3. Radiossに組み込まれている拡張Drucker-Prager降伏基準 vs. Mohr-Coulomb基準
    拡張Drucker-Prager降伏基準は、Mohr-Coulombパラメータからフィッティングできます:
    c
    粘着パラメータ
    ϕ
    内部摩擦の角度
    この目的のために、パラメータ A0,A1,A2 が次のように定義されなければなりません:(1)

    A0=k(c,ϕ)2

    A1=6k(c,ϕ)×α(ϕ)

    A2=9α(ϕ)2

    モデリングタイプ
    パラメータ
    外接Drucker-Prager基準
    k=6c×cos(ϕ)3(3sin(ϕ))α=2sin(ϕ)3(3sin(ϕ))
    中央円
    k=6c×cos(ϕ)3(3+sin(ϕ))α=2sin(ϕ)3(3+sin(ϕ))
    内接Drucker-Prager基準
    k=3c×cos(ϕ)9+3sin2(ϕ)α=sin(ϕ)9+3sin2(ϕ)


    図 4. Mohr-Coulomb基準(黒色)からDrucker-Prager降伏基準(青色)をフィッティング
  3. /MAT/LAW21もまた拡張Drucker-Prager降伏基準をベースとしていますが、圧力の変化はユーザー関数で表すことができます。
  4. ヤング率Eとポアソン比 ν は、ソリッド材料での音速計算に必要とされるせん断係数Gの決定に使用されます。
  5. Starterは、降伏パラメータA0A1A2をチェックし、予期せぬ状況が発生した場合はユーザーに警告します。
    図 5.