エンティティからのビーム断面の作成

Section Propertyツールを使用して、モデルエンティティからシェル、ソリッド、または弾性断面を作成します。

制約事項: この機能は、現在、OptiStructおよびNastranプロファイルでのみ使用可能です。
1Dリボンから Section Propertyツールをクリックします。


図 1.

ツールアイコンの右側にある矢印で、作成するビーム断面のタイプを選択します。

  • 弾性断面(Elastic section)
  • シェル断面(Shell section)
  • ソリッド断面(Solid section)
断面は、選択した平面エンティティから作成することも、モデルを平面でカットして作成することもできます。ガイドバー上のドロップダウンを使用して、作成方法を切り替えます。

シェルパートの板厚

シェルビーム断面は、各パートに板厚が割り当てられた複数のセグメント(パート内でグループ化されている)によって幾何学的に定義されます。弾性断面は、ソリッドパートとシェルパートで構成できます。

後続のチャプターでは、シェルパートを定義する際は必ず(ShellコンフィグかElasticコンフィグかに関係なく)、このパートの板厚値を入力します。

ソースとして選択された(または平面と交差している)エンティティが板厚情報を返すことができる場合、その板厚情報は関連するシェルパートに伝播されます(ソリッドパートの場合は無視されます)。上記に該当せず、ソースエンティティから板厚を抽出できない場合は、File > Preferences > Meshing > Advanced > Beamsection default thicknessで定義されたデフォルトの板厚が使用されます。
  • Automaticを選択した場合は、グローバルメッシュサイズの10%が使用されます。
  • Manualを選択した場合は、ユーザー独自の板厚を設定できます。

ライン / サーフェスや1D要素などのエンティティは、それらが存在しているコンポーネントから板厚を抽出します。このため、コンポーネントには有効なプロパティが割り当てられている必要があります。

ヒント: API hm_getthickness comp « usercompId »が!=0.0を返す場合は、この値が使用されます。

コンテキストメニューオプション

ガイドバーをクリックして、以下のオプションにアクセスします:

スケッチ作成
ビーム断面に沿ってスケッチを作成し、リンクします。
結合トレランス
このトレランス範囲以下のライン間の小さなギャップを埋めます。

シェル断面オプション

自動溶接(Autoweld)
  • No weld:結合されていないフランジパートの溶接を試みます。
  • Force:フランジパート間の強制的な溶接を試みます。これは、パートの板厚とギャップに依存します。

ソリッド断面オプション

Order
  • First:ソリッド断面の1次メッシュを作成します。
  • Second:ソリッド断面の2次メッシュを作成します。

弾性断面オプション

Contact
  • Best match:断面のメッシュサイズの80%のトレランス範囲内で接触を検索します。
  • No Contact:接触を検索ません。
  • Tolerance:接触を検索するために、ユーザー定義のトレランス範囲を提供します。
スケッチがビーム断面とリンクしている場合、スケッチが更新されると同時に、このオプションは最も適したものにリセットされます。
材料
材料がない領域での材料の割り当てを決定します。
  • Max:ヤング率が最も大きい材料から特性を割り当てます。
  • Mean:他の材料のデータを平均化したものを割り当てます(領域による重み付けは考慮しない)。
  • Near:最も近い領域と同じ材料を割り当てます。
  • Userガイドバーから選択された材料を使用します。必ず選択する必要があります。
Ignore materialが アクティブの場合、このパラメータは意味を持ちません。

平面エンティティからのビーム断面の作成

  1. ガイドバーのドロップダウンから Planar entitiesを選択します。
  2. ソースエンティティを選択します。
    エンティティ選択の目的は、断面の形状を定義することです。ビーム断面のコンフィグに応じたルールに基づいて、パートが分割されます。
    オプション 説明
    シェルビーム断面
    • セレクタータイプをElementsに変更します。
      • 作成する薄板断面を表す要素を平面内で選択します。
      • Plotel、bar2、ロッド要素のみが保持されます(図 2)。
    • または、セレクターをLinesに変更して、断面を定義するラインを選択します。
      • FEトポロジーラインがサポートされています。


    図 2. デフォルト平面を使用した1D要素からのシェルの作成
    ソリッド / 弾性ビーム断面
    • セレクタータイプをElementsに変更します。
      • 作成するソリッド断面を表す要素を平面内で選択します。
      • シェル要素のみが保持されます。
    • または、セレクターをLinesに変更して、断面を定義するラインを選択します。
      • ソリッド断面は、ラインのコンターから生成されたサーフェスとして作成されます。
      • ネストされたコンターが見つかった場合、これらは穴と見なされます(図 3)。
    • または、セレクターをSurfacesに変更します。
      • 作成するソリッド断面を表すサーフェスを平面内で選択します。
      • FEトポロジーサーフェスはサポートされていないため、選択は無視されます。


    図 3. ネストされたループからのソリッド断面(HyperBeam内のビュー)
    弾性ビーム断面
    • 弾性断面では、ソリッド断面と同じエンティティがサポートされています。
    • 材料を考慮するのか無視するのかを選択します。
  3. 平面と向きを設定します。
    オプション 説明
    Automatic orientation マクロダイアログがオンになっていることを確認します。
    • このツールは、選択されたものから最適な平面を推測します。
    • 平面外にあるエンティティは、法線に沿った平面上に投影されます。
    User-define plane and orientation をオフにしてから、平面マニピュレータを選択します。
    • 画面上の任意のエンティティを選択して、ベースポイントの位置を初期化します。
    • 計算された自動平面に従って、平面法線が初期化されます。
    • 法線ハンドルを選択するか、マクロダイアログを使用して法線ベクトルを定義します(図 4)。
    • ベースポイントを調整するには、マニピュレータベースのハンドルを使用します。ベースを正確に制御するには、マクロダイアログにあるMoveツール(図 4)を使用して、X、Y、Zの位置を調整します(図 6)。
    • Moveツール内で、平面内回転によって緑の軸を調整します。これにより、断面のY軸が定義されます(図 6)。
    • 平面外にあるエンティティは、法線に沿った選択された平面上に投影されます。
    図 4. 法線とベース
    図 5. ベースポイントの調整


    図 6. 断面の垂直軸
    ヒント: 向きに関するヒント:
    • ビーム断面の2D領域では(Y,Z)軸が考慮され、Xは内向きの法線(画面の深さ)と見なされます。これは、X軸がGa → Gbに沿っているビーム要素座標系と一致するように行われています。
    • スケッチ平面では、外向きの法線Zを有する(X,Y)平面が使用されています。
    • マニピュレータには、Z軸のような法線も表示されています。

    ビーム断面領域の目的の垂直軸としてマニピュレータのY軸を選択する際、常に選択した平面の法線を内向きにすることを推奨します。この結果として、適切な変換が実行されます。図 7をご参照ください。この図は、マニピュレータによる選択と、結果として得られるスケッチとビーム断面を示しています。

    ビーム断面にスケッチ(XY平面内で定義されたもの)を割り当てる際は、常にY軸が現状どおりとなるように変換が行われます。スケッチのX:Z軸が入れ替えられ、一方の軸が反転されることで、右手の法則にそのまま従った座標系が維持されます。



    図 7. スケッチの向き
  4. マクロダイアログのドロップダウンから、ビーム断面の中心位置を選択します。
    Base points
    平面のベースポイントをビーム断面の原点として使用します。
    自動平面の場合、ベースは選択した境界ボックス中心(中間フレームとも呼ばれます)です。
    Centroid
    計算された重心をビーム断面の原点として使用します。
    Shear center
    計算されたせん断中心をビーム断面の原点として使用します。
    せん断中心を計算できなかった場合は、デフォルトでフレーム中心が使用されます。

    スケッチが作成される場合、この原点オプションは、エンティティエディター内のビーム断面データ名Centerに反映されます。

  5. をクリックします。
    ビーム断面と(選択されていれば)スケッチが作成されます。

    前述のとおり、ビーム断面とスケッチのエンティティの間には、参照座標系に関するいくつかの違いがあります。

    軸の一貫性を保つために、選択とは反対の法線 / X軸を使用してスケッチが作成されます。スケッチのデータ名は、次のように入力されます:
    • 平面の原点: 平面のベースを使用します。
    • 平面の法線: 選択された平面法線と反対の値を使用します。
    • 平面のX軸: 選択された平面Xと反対の値を使用します。

断面からのビーム断面の作成

  1. ガイドバーのドロップダウンから Section cutを選択します。
  2. (有限または無限)平面と交差するエンティティを選択します。
    オプション 説明
    シェルビーム断面
    • セレクタータイプをElementsに変更します。
      • 平面と交差する要素を選択します。
      • シェル要素のみが保持されます。
    • または、セレクターをSurfacesに変更して、交差するサーフェスを選択します。
      • FEトポロジーサーフェスがサポートされています。
      • サーフェススキンのみが考慮されるため、ソリッドエンティティを直接選択することはありません。

    シェルまたはサーフェスの平面との交差によって、シェルパートを形成するラインが定義されます。

    ソリッド / 弾性ビーム断面
    • セレクタータイプをElementsに変更します。
      • 平面と交差する要素を選択します。
      • シェルと3D要素が保持されます。
    • または、セレクターをSurfacesに変更して、交差するサーフェスを選択します。
      • FEトポロジーサーフェスがサポートされています。
    • または、セレクターをSolidsに変更して、ソリッドジオメトリを選択します。
      • FEトポロジーソリッドがサポートされています。

    サーフェスまたは2D要素と平面との交差によって、ラインが形成されます。閉じたループが埋められて、サーフェス領域が形成されます。3Dメッシュまたはソリッドジオメトリとの交差によって、直接サーフェスが得られます。

    弾性ビーム断面
    • 弾性断面では、ソリッド断面と同じエンティティがサポートされています。
    • 材料を考慮するのか無視するのかを選択します。
  3. 切断面を定義します。
    1. マクロダイアログをクリックして、有限切断面と無限切断面を切り替えます。
    2. をクリックします。
      グローバル座標軸に沿った3つの初期平面が表示されます。平面サイズは、表示されているエンティティに基づいています。
    3. 初期平面を選択します。
      これにより、そのベースが選択した境界ボックス中心に合わせて調整されます。
  4. 必要に応じて、この平面の寸法を調整します。
    1. X、Y、Zのボタンを使用して平面の法線を切り替えるか、平面の中間ハンドルを使用して平面を回転します。
    2. 平面をドラッグして、そのベースの位置を変更します。
    3. 平面内回転マニピュレータを使用して、平面のローカルな向きを調整し、Y軸を定義します。
    4. 精度を高めるには、をクリックします。
    5. 有限平面マニピュレータを使用している場合は、4つのコーナーハンドルを動かして平面サイズを調整します。
      マクロダイアログに正確な値を入力してサイズを変更することもできます。マクロダイアログ内の他のオプションでは、サイズの変更時に比率をロック / ロック解除したり、ベースから対称的にサイズを変更することができます。


    図 8. 断面マニピュレータ
    ヒント: 向きに関するヒント:

    以下のように、平面エンティティからビーム断面を作成する場合と同じ説明が、ここでも当てはまります:

    • ビーム断面の2D領域では(Y,Z)軸が考慮され、Xは内向きの法線(画面の深さ)と見なされます。これは、X軸がGa → Gbに沿っているビーム要素座標系と一致するように行われています。
    • スケッチ平面では、外向きの法線Zを有する(X,Y)平面が使用されています。
    • マニピュレータには、Z軸のような法線も表示されています。

    ビーム断面領域の目的の垂直軸としてマニピュレータのY軸を選択する際、常に選択した平面の法線が内向きになるように指定することを推奨します。図 7をご参照ください。この図は、マニピュレータによる選択と、結果として得られるスケッチとビーム断面を示しています。

  5. マクロダイアログのドロップダウンから、ビーム断面の中心位置を選択します。
    Base points
    平面のベースポイントをビーム断面の原点として使用します。
    自動平面の場合、ベースは選択した境界ボックス中心(中間フレームとも呼ばれます)です。
    Centroid
    計算された重心をビーム断面の原点として使用します。
    Shear center
    計算されたせん断中心をビーム断面の原点として使用します。
    せん断中心を計算できなかった場合は、デフォルトでフレーム中心が使用されます。

    スケッチが作成される場合、この原点オプションは、エンティティエディター内のビーム断面データ名Centerに反映されます。

  6. をクリックします。
    ビーム断面と(選択されていれば)スケッチが作成されます。

    前述のとおり、ビーム断面とスケッチのエンティティの間には、参照座標系に関するいくつかの違いがあります。

    軸の一貫性を保つために、選択とは反対の法線 / X軸を使用してスケッチが作成されます。スケッチのデータ名は、次のように入力されます:
    • Plane Origin: 平面のベースを使用します。
    • Plane Normal: 選択された平面法線と反対の値を使用します。
    • Plane X axis: 選択された平面Xと反対の値を使用します。