CADパラメータの更新

InspireCATIA、およびNXパラメータを更新して、変更されたCAD設計を生成します。

最適化または設計検討の一環として、CAD設計の変更が必要となることがよくあります。元のCADファイルにこのような変更を加えるには、多くの場合、スクリプト作成とカスタマイズが必要になります。Inspire/CATIA/NXパラメータを、直接HyperMeshで簡単に変更できるようになりました。Inspire/CATIA/NX内でCADファイルに加えた変更は保存され、自動的に再読み込みされます。有効なInspire/CATIA//NXのインストールおよびライセンスが必要です。

HyperMeshCATIAパラメーターをインポートするには、 CATIAのインストールを指す環境変数CATIA_INSTALLATION_DIRが必要です。

例:C:/Program Files/Dassault Systemes/B30CATIAがインストールされている場合

CATIA_INSTALLATION_DIR: C:/Program Files/Dassault Systemes/B30

あるいは、HyperMeshコマンドウィンドウレベルで、以下のように設定することもできます:

set ::env(CATIA_INSTALLATION_DIR) "C:/Program Files/Dassault Systemes/B30"

Inspireのインストール場所はFile > Preferences > Geometry > CADで指定する必要があります

制限と制約

このプロセスでは、以下を考慮する必要があります:
  1. Partsオプションを使用してInspire/CATIA/NXファイルをインポートする必要があります。
  2. インポートされたCATIA/NXパラメータは、適切な名前のプリフィクスを使用して有効化される必要があります。
  3. NXパラメータのインポートを有効にするには、<ALTAIRHOME>/io/afc_translators/bin/<platform>/ug_reader.iniファイルを更新する必要があります。また、他のすべてのオプションがそれぞれの適切な状態や値に設定されていることを確認します。
    注: このファイルは再読み込み操作で使用されるため、この確認は重要です。適切に定義されていない場合、再インポートされたモデルは想定どおりでない可能性があります。
  4. CATIAパラメータのインポートを有効にするには、<ALTAIRHOME>/hwdesktop/io/afc_translators/bin/<platform>/ct_reader.iniファイルを更新する必要があります。また、他のすべてのオプションがそれぞれの適切な状態や値に設定されていることを確認します。
    注: このファイルは再読み込み操作で使用されるため、この確認は重要です。適切に定義されていない場合、再インポートされたモデルは想定どおりでない可能性があります。
  5. この操作を実行すると、元に戻す / 再実行の履歴が消去されます。
  6. 変更されたパラメータに関連付けられたパートに保存されているすべての情報は削除されます。
  7. 自動リメッシングや荷重 / 境界条件の適用はサポートされていません。
  8. Inspireの変数マネージャーに存在する変数は、パラメータとしてインポートされ、下表のようにHyperMeshの変数マネージャー上に自動入力されます:
    変数タイプ パラメータタイプ CAD寸法
    長さ Double/Double Expression 長さ
    Angle Double/Double Expression Angle
    単位なし Double/Double Expression Constant
    文字列 文字列 文字列
  9. パラメータ/変数がすでにHyperMeshセッションに存在する場合、インポートされた変数の名前は接尾辞として"_"を付けて変更されます。
  10. HyperMeshセッションが空の場合(コンポーネントがない場合)、スケッチ単位はインポートされた CAD ファイルの単位に変更されます。
  11. 現在、変数マネージャーで使用されるExpressionパーサーとHyperMeshパラメータが異なる場合、サポートされません。
  12. CADのInspireパラメトリック更新は、Windowsでのみサポートされます。

関連タスク

パラメータの変更時に自動更新を実行するのかどうかや、CAD更新ツールを使用した更新を延期するのかどうかを指定できます。このオプションは、HyperMeshで設定できます。 File > Preferences > Geometry > CAD Sectionにアクセスし、Show Updates Immediatelyを選択します。

ライブパラメータ更新

即時更新を許可するようにプリファレンスを設定している場合は、いずれかの関連パラメータ値を変更すると(EEやスクリプトなどを通じて)、更新操作が直ちに実行されます。CATIA/NXの更新操作が正常に実行された場合、元のCATIA/NXファイルが上書きされ、変更されたパラメータに関連付けられたパートが削除されて再読み込みされます。

遅延パラメータ更新

即時更新を許可しないようにプリファレンスを設定している場合は、いずれかの関連パラメータ値を変更しても(EEやスクリプトなどを通じて)、更新操作は実行されません。代わりに、CAD更新ツールを使用して必要に応じてパラメータを更新できます。

結果

更新操作の実行後に、変更されたCATIA/NX CADファイルがHyperMeshに再読み込みされます。また、その更新操作に関する詳細が含まれたcad_updated.msgファイルがHyperMeshの作業ディレクトリ内に作成されます。


図 1.

バージョン履歴

2019.1 - NX CADパラメータのサポートを追加しました。

2021 - CATIACADパラメータのサポート(CATIA V5 format )を追加しました。

2022.2 - InspireCADパラメータのサポートを追加しました。