/FRICTION
ブロックフォーマットキーワード パートのグループまたは2つのパート間の固有な接触摩擦。この摩擦定義は、定義されたインターフェースのセットについて接触インターフェース内で定義されている摩擦モデルを上書きします。
この摩擦モデルは、接触インターフェースTYPE7、TYPE11、TYPE19、TYPE24およびTYPE25と適合します。
フォーマット
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
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/FRICTION/fric_ID/unit_ID | |||||||||
friction_title | |||||||||
Ifric | Ifiltr | Xfreq | Iform |
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
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C1 | C2 | C3 | C4 | C5 | |||||
C0 | Fric | VISF |
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
grpart_ID1 | grpart_ID2 | part_ID1 | part_ID2 | Idir | |||||
C1 | C2 | C3 | C4 | C5 | |||||
C6 | Fric | VISF |
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
C1 | C2 | C3 | C4 | C5 | |||||
C6 | Fric | VISF |
定義
フィールド | 内容 | SI単位の例 |
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fric_ID | 摩擦識別子 (整数、最大10桁) |
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unit_ID | 単位識別子。 (整数、最大10桁) |
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friction_title | 摩擦モデルのタイトル (文字、最大100文字) |
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Ifric | 摩擦定式化フラグ。 1
(整数) |
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Ifiltr | 摩擦フィルタリングフラグ。 5
(整数) |
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Xfreq | フィルタリング係数。 この係数は0~1の値とする必要があります。 デフォルト = 1.0(実数) |
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Iform | 摩擦ペナルティ定式化のタイプ。 6
(整数) |
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C1 | 摩擦則係数。 (実数) |
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C2 | 摩擦則係数。 (実数) |
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C3 | 摩擦則係数。 (実数) |
|
C4 | 摩擦則係数。 (実数) |
|
C5 | 摩擦則係数。 (実数) |
|
C6 | 摩擦則係数。 (実数) |
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Fric | Coulomb摩擦。 (実数) |
|
VISF | 接触面摩擦の臨界減衰係数 4 デフォルト = 1.0(実数) |
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grpart_ID1 | パートグループの識別子。1つ目のセット用の/GRPART (整数) |
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grpart_ID2 | 2つ目のセット用のパートグループ識別子/GRPART (整数) |
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part_ID1 | パート識別子1 grpart_ID1が定義されている場合は無視される。 (整数) |
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part_ID2 | パート識別子2 grpart_ID2が定義されている場合は無視される。 (整数) |
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Idir | いくつかのパートの直交異方性摩擦。
(整数) |
▸例
コメント
- /FRICTIONに定義されている摩擦は、接触インターフェースで定義されている摩擦より優先されます。
- 1つ目のセクションにリストされているデフォルト値は、grpart_ID1、grpart_ID2、part_ID1およびpart_ID2を用いて繰り返しセクションで摩擦は特別には定義されていないパートに使用されます。
- パート間の摩擦がモデル内で複数回定義されている場合、最後の位置で定義された摩擦が使用されます。
- 摩擦値
μ
は、以下のように定義されます:
- Ifric = 0(Coulomb摩擦):
(1) μ=Fric - Ifric = 1(汎用の粘性摩擦則):
(2) μ=Fric+C1.p+C2⋅V+C3.p⋅V+C4⋅p2+C5⋅V2ここで、- p
- メインセグメントの垂直抗力の圧力
- V
- セカンダリ節点の接線速度
- Ifric = 2(修正Darmstad則):
(3) μ=Fric+C1.e(C2V).p2+C3.e(C4V).p+C5.e(C6V)ここで、- p
- メインセグメントの垂直抗力の圧力
- V
- セカンダリ節点の接線速度
- Ifric = 3(Renard則):
(4) μ=C1+(C3−C1)⋅VC5⋅(2−VC5) if V∈[0,C5](5) μ=C3−((C3−C4)⋅(V−C5C6−C5)2⋅(3−2⋅V−C5C6−C5) ) if V∈[C5C6](6) μ=C2−11C2−C4+(V−C6)2 if V≥C6ここで、- C1=μs
- C2=μd
- C3=μmax
- C4=μmin
- C5=Vcr1
- C6=Vcr2
- 第1臨界速度 Vcr1=C5 は、0以外にする必要があります( C5≠0 )。
- 第1臨界速度 Vcr1=C5 は、第2臨界速度 Vcr2=C6(C5<C6) より小さくする必要があります。
- 静止摩擦係数 C1 と動摩擦係数 C2 は、最大摩擦 C3 より小さくする必要があります(( C1≤C3 かつ C2≤C3 )。
- 最小摩擦係数 C4 は、静止摩擦係数 C1 および動摩擦係数 C2 より小さくする必要があります( C4≤C1 かつ C4≤C2 )。
- Ifric = 4(指数関数的減衰摩擦則):摩擦係数は、接触面の相対速度 V に依存すると仮定し、次式に従う:
(7) μ=C1+(Fric−C1)⋅e(−C2|V|)
表 2. 摩擦方程式の単位 Ifric Fric C1 C2 C3 C4 C5 C6 1 [1Pa] [sm] [sPa⋅m] [1Pa2] [s2m2] 2 [sm] [sm] [sm] 3 [ms] [ms] 4 [sm] - Ifric = 0(Coulomb摩擦):
- 摩擦フィルタリングIfiltr ≠ 0の場合は、接線力がフィルタを使用して以下のようにスムージングされます:
(8) Ft=α⋅F′t+(1−α)⋅F′t−1ここで、α 係数は、以下のように計算されます:- Ifiltr = 1の場合: α=Xfreq 、単純な数値フィルター
- Ifiltr = 2の場合: α=2⋅πXfreq 、標準の-3dBフィルターで、 Xfreq=dtT 、Tはフィルタリング期間
- Ifiltr = 3の場合: α=2⋅π⋅Xfreq⋅dt 標準の-3dBフィルターで、Xfreq = カット周波数。
フィルタリング係数Xfreqは、0~1の値にする必要があります。
- 摩擦ペナルティ定式化Iform:
- Iform = 1(デフォルト)の粘性定式化の場合、摩擦力は次のとおりです:
(9) Ft=min(μFn,Fadh)このとき、粘着力は以下のように計算されます:(10) Fadh=C⋅Vt with C=VISF⋅√2Km - Iform = 2の粘性定式化の場合、摩擦力は次のとおりです:
(11) Fnewt=min(μFn,Fadh)このとき、粘着は以下のように計算されます:(12) Fadh=Foldt+ΔFt with ΔFt=K⋅Vt⋅δtここで、 Vt は、接触接線速度です。
陰解析と低速度衝撃陽解析には、Iform = 2が推奨されています。
- Iform = 1(デフォルト)の粘性定式化の場合、摩擦力は次のとおりです:
- Idir = 1の場合、シェル要素に直交異方性摩擦。
- 2つのセットの摩擦係数が、Idirを含む行の後に定義されなくてはなりません。
- 直交異方性方向は、メインの接触サーフェス上にのみ定義されます。
- 直交異方性摩擦方向を定義するための2つの方法
- /PROP/TYPE9、/PROP/TYPE10、/PROP/TYPE11、/PROP/TYPE17、/PROP/TYPE51または/PROP/PCOMPPで定義されているシェル要素からの直交異方性方向を使用します。
要素からの方向1。
方向2は同じセグメント平面内で方向1と直交。
- /FRIC_ORIENTで定義されているベクトル V および角ϕ から定義された方向1を使用します。
- /PROP/TYPE9、/PROP/TYPE10、/PROP/TYPE11、/PROP/TYPE17、/PROP/TYPE51または/PROP/PCOMPPで定義されているシェル要素からの直交異方性方向を使用します。
- ソリッド要素、ビーム、トラスまたはスプリング要素、またはエッジ対エッジ接触についてはサポートされません。