/MAT/LAW37 (BIPHAS)
ブロックフォーマットキーワード 流体力学的二相材料液体気体材料を記述します。この多相材料則(LAW37)をRadioss単精度エンジンで使用することは推奨されません。
フォーマット
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/MAT/LAW37/mat_ID/unit_IDまたは/MAT/BIPHAS/mat_ID/unit_ID | |||||||||
mat_title | |||||||||
Psh | |||||||||
ρl0 | Cl | αl | νl | νvol_l | |||||
ρg0 | γ | P0 | νg | νvol_g |
定義
フィールド | 内容 | SI単位の例 |
---|---|---|
mat_ID | 材料識別子 (整数、最大10桁) |
|
unit_ID | 単位識別子 (整数、最大10桁) |
|
mat_title | 材料のタイトル (文字、最大100文字) |
|
Psh | 圧力シフト 5 デフォルト: Psh=−P0 (実数) |
[Pa] |
ρl0 | 液体の基準密度 (実数) |
[kgm3] |
Cl | 液体の弾性率 (実数) |
[Pa] |
αl | 初期液体質量比率
(実数) |
|
νl | せん断動粘性(
=μ/ρl0
) (実数) |
[m2s] |
νvol_l | 液体の体積動粘性:
=3λ+2μρ
デフォルト = 0:Stokesの仮説 ( 3λ+2μ=0 ) (実数) |
[m2s] |
ρg0 | 基準気体の密度 (実数) |
[kgm3] |
γ | 理想気体定数 (実数) |
|
P0 | 基準気体の初期圧力 (実数) |
[Pa] |
νg | せん断動粘性 =
=μ/ρg0
(実数) |
[m2s] |
νvol_g | 気体の体積動粘性:
=3λ+2μρ
デフォルト = 0:Stokesの仮説 ( 3λ+2μ=0 )。 (実数) |
[m2s] |
▸例
コメント
- サイクルごとに液体と気体のつり合いが計算されます:
ΔPl=ΔPg
流体の状態方程式
(1) Pl=P0+Clμ体積弾性率 Cl=ρl0(cl0)2
ここで、- ρl0
- 初期液体密度
- cl0
- 初期音速
気体の状態方程式:(2) Pvγ=P0vγ0=constantここで、- P
- 圧力
- v=VV0
- 比容積
応力引張(3) σ=P+τ(4) τij=λ˙εkk δij+2μ˙εijここで、- σ
- 応力引張
- P
- 球状応力引張
- τ
- 粘性応力引張
- λ
- せん断の動粘性
- μ
- 膨張の動粘性
- 多相材料則LAW51(/MAT/MULTIMAT)はLAW37を模擬できます。
MUSCL法を用いた反-拡散テクニックが実装されており、LAW51(/ALE/MUSCL)に使用可能となっています。
- 流入 / 流出が必要な場合、代わりにLAW51が使用されなければなりません。LAW51は、多相材料流入 / 流出定式化を擁します。
- アニメーションファイルの場合:
/ANIM/ELEM/DENS37はサブ材料の密度の出力を可能にします。
/ANIM/BRIC/VFRACでは、各サブ材料について体積比率を出力できます。
Radioss Starter Input Manualの時刻歴応答、またはRadioss Engine Input Manualの/ANIM/Eltyp/Restypeをご参照ください。
- デフォルト:
Psh=−P0
これは、
P0
値に対応する出力圧力値が初期時間において0.0となるよう、計算された圧力がシフトされることを意味します。全圧力を使用するには、Pshは-1e-20といった小さい値を使って無効にされている必要があります。 圧力Pはアニメーション内で/ANIM/ELEM/Pとエクスポートされることが可能です。
相対圧力 Psh =-P0 (デフォルト)
全圧力 Psh = -1e-20
初期条件: P=ΔP=0 P=P0 膨張: P=ΔP<0 P<P0 圧縮: P=ΔP>0 P>P0 - 初期エネルギーはLAW37では計算されません。しかしながら、断熱条件
dE=−P⋅dV
はポリトロープ過程方程式を介して使用されます:
(5) PVγ=const. - LAW37は、要素境界条件(/EBCS)と適合性がありません。