FBDの作成と編集

Free-Body Createツールを使用して、フリーボディの断面エンティティを作成および編集します。

選択した結合点での力とモーメントに寄与する要素のグループを選択することにより、フリーボディの断面エンティティを定義できます。フリーボディ断面は、空間内の断面(有限または無限、寄与パートのオプションの制限付き)によっても定義できます。

各断面で、合計ポイントの位置と、断面で力とモーメントの成分を解決するために使用する座標系を定義できます。複数のフリーボディ断面の定義は、テンプレートファイル(*.csvファイル)に保存でき、後で別のセッションにインポートすることができます。

メッシュベースの断面の作成

ステップ47はオプションですが、推奨します。
  1. PostリボンでCreate Free-Bodyツールを選択します。


    図 1.
  2. ガイドバーで、Meshが選択されていることを確認します。
  3. ガイドバーElementsを選択し、モデリングウィンドウで考慮する要素を選択します。
    位置が定義されます。

    新しいエンティティが作成され、そのエンティティで編集モードがアクティブ化されます。

    ガイドバーにこのアイコンが表示されます。

    ヒント:
    • ツールがアイドルモードから呼び出され、要素セレクターが表示されている場合、選択が位置として伝播されます。
    • 編集モードでガイドバーからをクリックし、エンティティの位置にフィットさせます。
    • 要素をリセットすると、そのエンティティは無効な状態になります。これは位置が必須選択であるためです。エンティティは新しい要素が選択されるまで無効のままとなります。ツールを離れると変更はデータベースにコミットされず、最後に選択した要素が位置として復元されます。
  4. オプション: ガイドバーNodesを選択し、モデリングウィンドウで結合点を選択します。
    Plotツールを使用すると、これらの結合点から力とモーメントが抽出されます。位置で選択した要素のみが結合点に寄与できます。

    節点が選択されていない場合、選択した位置のすべての節点が考慮されます。

    位置要素に属さない節点は除外されます。

  5. オプション: ガイドバーBoundary Nodesチェックボックスを選択します。
    フリー節点および、位置に属さない他の要素と共有される節点が選択されます。

    結合点セレクターは無効です。

    位置により結合点が更新されるため、要素選択が変更されます。

  6. オプション: マクロダイアログで、力とモーメントの成分が抽出される座標系を選択します。
    • をクリックして節点の出力座標系を使用します。
    • の選択を解除して、resolved-inを基本座標系に設定します。
    • をクリックして解決するローカル座標系を選択します。
  7. オプション: マクロダイアログで合計位置を選択します。
    • をクリックして断面の幾何学的中心を使用します。
    • をクリックして節点IDを合計ポイントとして参照する節点を選択するか、セレクタータイプをLocationに変更し、空間内の位置を選択してX、Y、Z座標を保存します。
    • をクリックして更新する別の位置を選択するか、セレクタータイプをNodeに変更し、合計ポイントとして保存する節点IDを選択します。
      制約事項: このオプションは、合計位置(X、Y、Z)を使用したフリーボディ断面の編集モードでのみ使用可能です。
  8. ガイドバーをクリックし、更新を適用してツールに残るか、をクリックし、更新を適用してツールを終了します。

無限または有限の断面の作成

切断面を使用して、動的断面を定義します。この場合、この面と交差しているすべての要素がこのような断面を定義する際に考慮され、この面の片側いずれかでこれらの要素に属している節点が計算時に考慮されます。

ステップ69はオプションですが、推奨します。

  1. PostリボンでFree-Body Createツールを選択します。


    図 2.
  2. ガイドバーからFinite CutまたはInfinite Cutを選択します。
  3. プレーンを選択します。
    1. モデリングウィンドウで平面を選択します。
    2. この平面を目的のベースポイントにドラッグします。
    3. エッジにあるフレーム回転マニピュレータを使用して方向やサイズを変更することにより、平面の法線を定義します。
      ヒント: 平面マニピュレータのヒント:
      • マクロダイアログをクリックすると、平面のベースポイント座標を変更できます。
      • をクリックすると、平面のフレーム上にベクトルツールマニピュレータを表示できます。
      • 次のようにベクトルハンドルを選択できます:
        • を選択すると、空間内のポイントのグローバル座標を制御できます。
        • を選択すると、平面の法線成分を指定できます。
      • コーナーを選択すると、平面マニピュレータサイズを個別に、または比率を保ちながら変更できます。
      無限断面の場合、平面サイズは表示目的にのみ使用されます。有限断面の場合、平面サイズは面の定義の一部として交差およびコーナー位置の評価に使用されます。

      無限断面の場合、面のプレビューでは、一部のパートが表示されていなくても、常にモデル全体との交差が表示されます。

  4. 平面の向きを定義します。
    データ名Orientationで定義された平面のローカル座標系は、メッシュベースの断面に表示されているResolved-in欄と同じです。平面法線はローカルz軸として機能します。
    1. をクリックしてvectorツールを開きます。
    2. をクリックしてmoveツールを開きます。
    3. マニピュレータのx軸を回転させて、結果が解決されるローカル座標系を完全に定義します。
  5. 有限平面の場合は、平面サイズを定義します。
    1. 平面のフレームを選択し、そのハンドルをアクティブにします。
    2. コーナーを選択してその位置を変更します。
    3. マクロダイアログで平面の長さと幅を定義します。
  6. オプション: 交差しているエンティティを選択します。
    デフォルトでは、断面はモデル内のすべてのエンティティを定義された平面(有限または無限)と交差させようと試みます。交差を少数のコンポーネントまたはパートのみに制限することもできます。
    1. ガイドバーでエンティティタイプとしてComponentまたはPartを選択します。
    2. 断面で考慮するエンティティを選択します。
  7. オプション: マクロダイアログで平面の厚みを定義します。
    平面の厚みは、平面上の節点をキャプチャーするための中心トレランスとして機能します。

    平面の厚みのデフォルトは節点トレランスの2倍です。

    最後に使用された値が、次のセッションのデフォルトとして保持されます。

    平面の厚みにより、平面内で考慮される節点数が増加します。厚みを非常に大きな値にしても、交差している要素の節点により定義される領域を超えることはありません。

  8. オプション: エンティティエディターでRigidsにIncludeを選択します。
    デフォルトでは、結合点として見つかった節点に結合されている剛体要素は除外されます。HyperMeshで強制的に節点に結合された要素の寄与に剛体要素を含めることができます。断面をメッシュベースの断面に変換すると(メッシュベースの断面の作成を参照)、剛体はこのセレクターに基づいて包含または除外されます。
  9. オプション: 合計位置を選択します。
    • をクリックして、平面上で断面の幾何学的中心を使用します。
    • をクリックして節点IDを合計ポイントとして参照する節点を選択するか、セレクタータイプをLocationに変更し、空間内の位置を選択してX、Y、Z座標を保存します。
    • をクリックして更新する別の位置を選択するか、セレクタータイプをNodeに変更し、合計ポイントとして保存する節点IDを選択します。
      制約事項: このオプションは、合計位置(X、Y、Z)を使用したフリーボディ断面の編集モードでのみ使用可能です。
  10. ガイドバーShow Realizationチェックボックスを選択すると、結果の抽出に使用される交差要素および結合点が表示されます。
    注: Show Realizationチェックボックスを選択解除すると、プレビューのみ(赤いライン)に戻り、交差の評価は行われません(大規模モデルでの明るい色)。
  11. ガイドバーをクリックし、更新を適用してツールに残るか、をクリックし、更新を適用してツールを終了します。

既存のフリーボディ断面の編集

  1. Free Body Sectionsブラウザから、フリーボディ断面を選択して右クリックし、コンテキストメニューEditを選択します。
  2. フリーボディ断面に編集を加え、適用します。

メッシュベースへの断面の変換

無限断面または有限断面をリアライズし、サポートをメッシュに変更することで、この断面を要素と節点で明示的に定義された断面に変換します。

編集モードのCreate Free-Bodyツールで、ガイドバーでタイプをMeshに変更し、断面を変換します。
注: 要素に対してこれ以上の編集が行われない場合は、タイプをInfinite Cutに戻すことで、面の定義を復元します。
ヒント: Free Body Sectionsブラウザから、同時に複数の断面を一括編集し、サポートをメッシュに変更できます。

フリーボディ断面のエクスポート

フリーボディ断面をASCIIファイルにエクスポートします。

以下のいずれかを実行し、フリーボディ断面をエクスポートします:
オプション 動作
Free Body Sectionsブラウザからのエクスポート
  1. PostリボンでList Free-Body Sectionsツールを選択します。


    図 3.
  2. Free Body Sectionsブラウザから、1つまたは複数のフリーボディ断面を選択して右クリックし、コンテキストメニューFBD Import/Export > Export to Fileの順に選択します。
  3. ファイル名を入力し、保存場所を選択して、Saveをクリックします。
FBD Managerからのエクスポート
  1. PostリボンのPlotグループからFBD Managerツールを選択します。


    図 4.
    FBD Managerダイアログが開きます。
  2. FreeBodySections領域から、1つまたは複数のフリーボディ断面を選択して右クリックし、コンテキストメニューExport to Fileを選択します。
  3. ファイル名を入力し、保存場所を選択して、Saveをクリックします。
フリーボディ断面が、以下のようなカンマ区切り方式で*.csvファイルに書き込まれます。
SectionName
フリーボディ断面の名前。
SectionColor
フリーボディ断面の色(0~64の整数)。
SectionType
フリーボディ断面のタイプを定義します。
Mesh、FiniteCut、またはInfiniteCut
Element List/BasePoint
メッシュタイプの場合は要素IDのリストを定義し、その他のタイプの場合はベースポイントの座標を定義します。
NodeList/Normal
メッシュタイプの場合は節点のリストを定義し、平面ベースの断面の場合は平面の法線ベクトルの成分を定義します。
SumPointType
モーメントを合計するポイントを、位置、節点、重心のどれにするかを定義します。
SumPointValue
モーメントが合計される実際の位置を定義します:
  • 合計タイプが重心にある場合、ここは空のままにする必要があります。
  • 合計ポイントが節点にある場合、ここには節点IDを格納する必要があります。
  • 合計ポイントが位置である場合、ここには座標を格納する必要があります。
ResolvedInSystem/Orientation
力とモーメントを計算する座標系を定義します。
SectionTypeがMeshの場合、有効な値は以下のとおりです:
  • Analysis System(節点を出力する座標系)
  • Global System(実験室座標系ID=0)
  • User System:SystemId列は何らかの座標系IDを参照する必要があります。
SectionTypeがInfiniteCutまたはFiniteCutである場合、この列には3成分を含める必要があります。
  • ローカルx軸を定義するベクトルの座標。
  • 方向ベクトルは、法線に直交する必要はありません。これは、法線に沿ったXZ平面の情報を定義します。
SystemID
座標系IDを格納します。
ResolvedInSystem SystemがUser Systemに設定されている場合にのみ使用されます。それ以外の場合、このフィールドは空白のままでかまいません。
PlaneBreadth
ベースポイントを中心とする有限断面の高さ(y軸方向)
無限平面の場合、これはマニピュレータの表示サイズに使用されますが、交差に影響を及ぼすことはありません。
Mesh SectionTypeの場合、このフィールドは空白のままでかまいません。
PlaneLength
ベースポイントを中心とする有限断面の幅(x軸方向)
無限平面の場合、これはマニピュレータの表示サイズに使用されますが、交差に影響を及ぼすことはありません。
Mesh SectionTypeの場合、このフィールドは空白のままでかまいません。
IntersectType
IntersectionListに定義されたリストのエンティティタイプ。
有効な値は、COMPとPARTです。
このフィールドは空白のままでかまいません。
IntersectionList
IntersectTypeで定義されたタイプのエンティティIDのリスト。
これは、平面ベースの断面で、平面の交差に関して考慮されるエンティティを制限するために使用されます。
これが空の場合、モデル内のすべての要素が交差で考慮されます。
使用されない場合、このフィールドは空白のままでかまいません。
Thickness
平面の厚みを表す浮動小数点数値。
平面上の節点をキャプチャーするためのトレランスとして、平面の両側で厚みの半分の値が考慮されます。節点の平面までの垂直距離が厚みの半分より小さい場合、この節点は平面上にあると見なされます。
Mesh SectionTypeの場合、このフィールドは空白のままでかまいません。

ファイルからのフリーボディ断面の作成

*.csvファイルをインポートしてフリーボディ断面を作成します。

フリーボディ断面のエクスポートに従って*.csvファイルをインポートし、いくつかのフリーボディ断面を作成できます。

次のいずれかを実行し、*.csvをインポートします:
オプション 動作
Free Body Sectionブラウザからのインポート
  1. PostリボンでList Free-Body Sectionsツールを選択します。


    図 5.
  2. Free Body Sectionブラウザから、Free Body Sectionブラウザを右クリックし、コンテキストメニューFBD Import/Export > Import from Fileの順に選択します。
  3. ブラウズして目的の*.csvファイルを選択し、これを開きます。
FBD Managerからのインポート
  1. PostリボンのPlotグループからFBD Managerツールを選択します。


    図 6.
  2. FBD ManagerダイアログのFreeBody Sections領域を右クリックし、コンテキストメニューからImport from Fileを選択します。
  3. ブラウズして目的の*.csvファイルを選択し、これを開きます。