/MAT/LAW100 (MNF)
ブロックフォーマットキーワード マルチネットワークフレームワーク(MNF)は、非線形粘性挙動を有するポリマーおよびエラストマーをモデル化する場合に使用されます。
1つの弾性コンポーネントおよびオプションの1つの流体成分を含んだ特定数のネットワークから成ります。この材料則はソリッド要素とのみ適合性があります。
フォーマット
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
/MAT/LAW100/mat_ID/unit_IDまたは/MAT/MNF/mat_ID/unit_ID | |||||||||
mat_title | |||||||||
N_net | Flag_HE | Flag_Cr |
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
C10 | C01 | C20 | C11 | C02 | |||||
C30 | C21 | C12 | C03 | ||||||
D1 | D2 | D3 |
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
D | |||||||||
Itype | fct_IDAB | FscaleAB |
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
C10 | D1 |
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
C10 | C01 | D1 |
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
C10 | C20 | C30 | D1 |
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
fct_IDSM | fct_IDBM | FscaleSM | FscaleBM |
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
networkID | Flag_visc | stiffness |
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
A1 | C | M | Tau_ref |
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
A2 | B | n2 |
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) | (6) | (7) | (8) | (9) | (10) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
A3 | n3 | M3 |
定義
フィールド | 内容 | SI単位の例 |
---|---|---|
mat_ID | 材料識別子 (整数、最大10桁) |
|
unit_ID | 単位識別子。 (整数、最大10桁) |
|
mat_title | 材料のタイトル (文字、最大100文字) |
|
初期密度 (実数) |
||
N_net | 2番目のネットワークの総数 (整数) |
|
Flag_HE | 超弾性モデルフラグ
(整数) |
|
Flag_Cr | 均衡ネットワーク内のクリープのフラグ
(整数) |
|
Flag_visc | 粘性モデルフラグ
(整数) |
|
C10 | 超弾性モデル用の材料パラメータ デフォルト = 0.0(実数) |
|
C01 | 超弾性モデル用の材料パラメータ デフォルト = 0.0(実数) |
|
C20 | 超弾性モデル用の材料パラメータ デフォルト = 0.0(実数) |
|
C11 | 超弾性モデル用の材料パラメータ デフォルト = 0.0(実数) |
|
C02 | 超弾性モデル用の材料パラメータ デフォルト = 0.0(実数) |
|
C30 | 超弾性モデル用の材料パラメータ デフォルト = 0.0(実数) |
|
C21 | 超弾性モデル用の材料パラメータ デフォルト = 0.0(実数) |
|
C12 | 超弾性モデル用の材料パラメータ デフォルト = 0.0(実数) |
|
C03 | 超弾性モデル用の材料パラメータ デフォルト = 0.0(実数) |
|
D1 | 体積弾性率の計算に使用する体積材料パラメータ1 デフォルト = 0.0(実数) |
|
D2 | 体積材料パラメータ2 デフォルト = 0.0(実数) |
|
D3 | 体積材料パラメータ3 デフォルト = 0.0(実数) |
|
せん断係数 (実数) |
||
D | 体積弾性率の計算に使用する材料パラメータ
デフォルト = 1030(実数) |
|
ストレッチの限界 デフォルト = 7.0(実数) |
||
Itype | 試験データのタイプ(応力ひずみ曲線)
(整数) |
|
fct_IDAB | Arruda-Boyce材料モデルについて工学応力に対する工学ひずみを定義する関数の識別子 (整数) |
|
ポアソン比 (実数) |
||
FscaleAB | fct_IDABのスケールファクター。 (実数) |
|
fct_IDSM | せん断係数と温度の関数識別子 (整数) |
|
fct_IDBM | 体積弾性率と温度の関数識別子 (整数) |
|
FscaleSM | fct_IDSMのせん断係数スケールファクター デフォルト = 1.0(実数) |
|
FscaleBM | fct_IDbMの体積弾性率スケールファクター デフォルト = 1.0(実数) |
|
Stiffness | 2番目のネットワークの剛性重量係数(
) デフォルト = 0.0(実数) |
|
networkID | ネットワークの数(左詰めにする必要あり) 5
(文字) |
|
A1 | 有効クリープひずみ速度 7 デフォルト = 0.0(正の実数) |
|
A2 | 有効クリープひずみ速度 デフォルト = 0.0(正の実数) |
|
A3 | 有効クリープひずみ速度 デフォルト = 0.0(正の実数) |
|
C | ネットワークBでの有効クリープひずみ速度のクリープひずみ依存性を特性化する指数(-1 < C < 0) デフォルト = -0.7(実数) |
|
M | 2番目のネットワークでの有効クリープひずみ速度の有効応力依存性を特性化する1以上の正の指数 デフォルト = 1.0(実数) |
|
非変形状態近傍のクリープひずみ速度の正則化の定数 デフォルト = 0.01(実数) |
||
Tau_ref | 2番目のネットワークでの有効クリープひずみ速度の基準応力 デフォルト = 1.0(実数) |
|
B | 2番目のネットワークでの応力のノルムを乗じる双曲線正弦粘性モデル内の係数 (実数) |
|
n2 | 2番目のネットワークでの双曲線正弦粘性モデル内の指数 (実数) |
|
n3 | 2番目のネットワークでのPower則粘性モデル内の指数 (実数) |
|
M3 | 2番目のネットワークでのPower則粘性モデル内の指数 (実数) |
|
塑性流れ則用のスケーリングファクター (実数) |
||
塑性流れ則用の流れ抵抗 デフォルト = 1.0(実数) |
||
塑性流れ則での流れ抵抗の重量係数 デフォルト = 1.0(実数) |
||
塑性流れ則用の特性ひずみ デフォルト = 1.0(実数) |
||
塑性流れ則用の指数 デフォルト = 1(整数) |
例(多項式モデルで1つのネットワーク)
#RADIOSS STARTER
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
/UNIT/1
unit for mat
kg mm ms
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
#- 2. MATERIALS:
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
/MAT/LAW100/1/1
Hyperelastic mat with Polynomial form and one network
# RHO_I
1.4200000000000E-06
#N_NETWORK FLAG_HE FLAG_Cr
1 1
# C10 C01 C20 C11 C02
0.2019 0. 4.43E-5
# C30 C21 C12 C03
1.295E-4 0. 0. 0.
# D1 D2 D3
2.1839e-3
# KEYNET FLAG_VISC SCALESTIFF
NETWORK1 1 1.0
# A EXPC EXPM KSI Tau_ref
2000. -1.0 10 0.01
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
#ENDDATA
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
例(多項式モデルで3つのネットワーク)
#RADIOSS STARTER
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
/UNIT/1
unit for mat
kg mm ms
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
#- 2. MATERIALS:
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
/MAT/LAW100/1/1
Hyperelastic mat with Polynomial form and three networks
# RHO_I
1.4200000000000E-06
#N_NETWORK FLAG_HE FLAG_Cr
3 1
# C10 C01 C20 C11 C02
0.2019 0. 4.43E-5
# C30 C21 C12 C03
1.295E-4 0. 0. 0.
# D1 D2 D3
2.1839e-3
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
# KEYNET FLAG_VISC SCALESTIFF
NETWORK1 1 0.6
# A1 EXPC EXPM KSI Tau_ref
2000. -1.0 10 0.01
NETWORK3 2 0.1
# A2 B0 EXPN
1.000 1.0 2.
NETWORK2 3 0.3
# A3 EXPN EXPM
1.0 5.0 2.
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
#ENDDATA
#---1----|----2----|----3----|----4----|----5----|----6----|----7----|----8----|----9----|---10----|
コメント
- この材料は、Lagrange型全ひずみを有するソリッド要素でのみ互換性があります。ひずみ定式化フラグは、自動的に/PROP/SOLIDでIsmstr=10に設定されます。
- 材料の応答は、並列ネットワークのセットを用いて表すことができます。ネットワーク0は、1つの線形超弾性コンポーネントとオプションのクリープコンポーネントを含む均衡ネットワークです。2番目のネットワークでは、非線形超弾性コンポーネントは非線形粘弾性流れ要素と直列であり、したがって、時間依存のネットワークです。すべてのネットワークは、2番目のネットワークの剛性重量係数によりスケーリングされる同じ超弾性挙動を有します。剛性重量係数の和は1に等しくなければなりません:
(1) - すべてのネットワークで、超弾性コンポーネントに同じ多項式ひずみエネルギーポテンシャルが用いられます。2番目のネットワークでは、このポテンシャルは係数 によってスケーリングされます。
- Flag_HE
- 1 = 項式フォーム: エネルギー密度は次のように書かれます
(2) - 2 = Arruda-Boyce: エネルギー密度は次のように書かれます
(3) - 3 = Neo-Hook: エネルギー密度は次のように書かれます
(4) - 4 = Mooney-Rivlin: エネルギー密度は次のように書かれます
(5) - 5 = Yeoh: エネルギー密度は次のように書かれます
(6) - 13 = 温度をともなうNeo-Hook: エネルギー密度は次のように書かれます
(7)
2番目の各ネットワークについてのエネルギー密度:(8) そこで、2番目の各ネットワークについての全エネルギー密度:(9) 注:(10) (11) (12) (13) Cauchy応力は次のように計算されます。(14) - 1 = 項式フォーム: エネルギー密度は次のように書かれます
- networkIDは左詰にされる必要があり、名称は"NETWORKi"の形式を用いなければなりません。
ここで、iはnetworkID。"network1"や"NET1"のようなその他の名称は許されません。
- 多項式フォーム:
- 初期せん断弾性係数と体積弾性係数は次のように計算されます:
(15) および(16) - D1 = 0の場合、非圧縮性材料が考慮されます。
- 初期せん断弾性係数と体積弾性係数は次のように計算されます:
- 有効クリープひずみ速度
- Bergstrom Boyce粘性モデルの場合、式は:
(17) ここで、(18) - 双曲線正弦粘性モデルの場合、式は:
(19) - Power則粘性モデルの場合、式は:
(20) 均衡ネットワークの流動則:(21) (22)
- Bergstrom Boyce粘性モデルの場合、式は: