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/MAT/LAW121 (PLAS_RATE)

ブロックフォーマットキーワード 等方性フォンミーゼス降伏基準を持つ弾塑性ひずみ速度依存性材料。この材料則はソリッドとシェルに使用できます。

フォーマット

(1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10)
/MAT/LAW121/mat_ID/unit_IDまたは/MAT/PLAS_RATE/mat_ID/unit_ID
mat_title
ρi                
E ν Ires Ivisc Fcut DTMIN
Fct_SIG0   Xscale_SIG0 Yscale_SIG0        
Fct_YOUN   Xscale_YOUN Yscale_YOUN        
Fct_TANG   Xscale_TANG TANG        
Fct_FAIL Ifail Xscale_FAIL Yscale_FAIL        

定義

フィールド 内容 SI単位の例
mat_ID 材料識別子

(整数、最大10桁)

 
unit_ID (オプション)単位の識別子。

(整数、最大10桁)

 
mat_title 材料のタイトル

(文字、最大100文字)

 
ρi 初期密度

(実数)

[kgm3]
E ヤング率

(実数)

[Pa]
ν ポアソン比。

(実数)

 
Ires 塑性の解法。
= 0
2に設定
= 1
NICE(Next Increment Correct Error)陽解法。
= 2(デフォルト)
Newton反復半陰解法(切断面)。

(整数)

 
Ivisc ひずみ速度依存定式化。
= 0(デフォルト)
スケーリングされた降伏応力。
= 1
粘塑性定式化。

(整数)

 
Ifail 破壊基準変数(Fct_FAIL > 0の場合にのみ使用されます)。
= 0(デフォルト)
相当応力。
=1
実効塑性ひずみ。
= 2
最大主応力、または最小主応力の絶対値。
= 3
最大主応力。

(整数)

 
Fcut ひずみ速度フィルタリングのカットオフ周波数(Ivisc = 0の場合のみ使用される)

デフォルト = 10000 Hz (実数)

[Hz]
DTMIN 自動要素削除の最小時間ステップサイズ。

デフォルト = 0.0(実数)

[s]
Fct_SIG0 降伏応力対有効ひずみ速度の関数の識別子。

(整数)

 
Xscale_SIG0 Fct_SIG0の横軸(ひずみ速度)のスケールファクター。

デフォルト = 1.0(実数)

[1s]
Yscale_SIG0 Fct_SIG0の縦軸(応力)のスケールファクター

デフォルト = 1.0(実数)

[Pa]
Fct_YOUN ヤング率対有効ひずみ速度の関数の識別子(Ivisc = 0の場合にのみ使用できます)。

デフォルト = 1.0(実数)

 
Xscale_YOUN Fct_YOUNの横軸(ひずみ速度)のスケールファクター。

デフォルト = 1.0(実数)

[1s]
Yscale_YOUN Fct_YOUNの縦軸(応力)のスケールファクター

デフォルト = 1.0(実数)

[Pa]
Fct_TANG 塑性接線係数対有効ひずみ速度の関数の識別子。

(整数)

 
Xscale_TANG Fct_TANGの横軸(ひずみ速度)のスケールファクター。

デフォルト = 1.0(実数)

[1s]
TANG
Fct_TANG > 0の場合
Fct_TANGの縦軸(応力)のスケールファクター
デフォルト = 1.0(実数)
Fct_TANG = 0の場合
塑性接線TANG
デフォルト = 0.0(実数)
[Pa]
Fct_FAIL 破壊基準変数対有効ひずみ速度の関数の識別子。

(整数)

 
Xscale_FAIL Fct_FAILの横軸(ひずみ速度)のスケールファクター。

デフォルト = 1.0(実数)

[1s]
Yscale_FAIL Fct_FAILの縦軸(応力)のスケールファクター

デフォルト = 1.0(実数)

[Pa]

例(鋼材)

コメント

  1. この材料則では、等方性および線形弾性が考慮されます。
  2. 塑性挙動は、次のように記述される従来のフォンミーゼス塑性降伏関数を使用して記述されます:(1)
    f=σVMσY
    ここで:(2)
    σVM=32s:s

    ここで、s は偏差応力テンソルです。

  3. 降伏応力はひずみ速度に依存し、次のように表されます:(3)
    σY=σ0(˙ε)+E(˙ε)Et(˙ε)E(˙ε)Et(˙ε)εp
    ここで、
    σ0
    関数Fct_SIG0によって定義されたひずみ速度依存の初期降伏応力。
    E(˙ε)
    オプションでひずみ速度に依存することができるヤング率(Fct_YOUNが定義されている場合)。
    Et(˙ε)
    オプションでひずみ速度に依存することができる塑性接線係数(Fct_TANGが定義されている場合)。
    εp
    累積塑性ひずみ。
    注: 不等式E(˙ε)>Et(˙ε) が常に成り立つ必要があります。この不等式が成り立たない場合、ソルバーは接線係数Et(˙ε)=0.99×E(˙ε) の値を自動的に制限します。
  4. フラグIviscの値に応じて、2つのひずみ速度依存定式化を使用できます。
    • Ivisc = 0: スケーリングされた降伏応力定式化。この場合、ひずみ速度は、次のように計算される全有効ひずみ速度に相当します:(4)
      ˙ε=23˙ε':˙ε'

      ここで、 ˙ε' は偏差全ひずみ速度テンソルです。

      この定式化の場合、すべてのひずみ速度依存変数は時間ステップの開始時に更新され、リターンマッピングアルゴリズム時は一定となります。この定式化では、すべてのひずみ速度依存変数を使用できます。この場合、ひずみ速度はデフォルトでは次のようにフィルタリングされます: (5)
      ˙εnf=α˙εn+(1α)˙εn1f

      ここで、 α=2πFcutΔt .

      その後、カットオフ周波数Fcutの値を指定することで、このフィルタリングを調整できます。この定式化は、下記の粘塑性定式化より軽量で高速です。

    • Ivisc = 1: 粘塑性定式化。この場合、ひずみ速度は塑性ひずみ速度に相当します。 (6)
      ˙ε=˙εp

      この場合、ひずみ速度は最初は0であり、リターンマッピング手順で計算および更新されます。すべてのひずみ速度依存変数の変動が考慮されるため、計算負荷が増大します。ただし、ひずみ速度のフィルタリングは不要であり、NICE陽的リターンマッピング(Ires = 1)を使用してシミュレーションを高速化できます。この定式化では、ひずみ速度に応じてヤング率を変化させることはできません。

  5. 精度とコストのバランスをとれるように、リターンマッピングのアルゴリズムを選択できます。次の2つのリターンマッピング手法を使用できます。
    • Ires = 1: NICE(Next Increment Correct Error)陽解法。この手順で必要となるのは、1回の反復計算のみですが、自己修正機能によって高い精度が保持されます。この手法は、シミュレーションを大幅に高速化できます。
    • Ires = 2: Cutting-Plane(Newton反復)法。この手順では、材料挙動の非線形方程式を解くために複数回の反復計算(通常は3~5回)が必要です。これはNICE陽解法より計算負荷が大きくなりますが、非常に高い精度を実現します。この手法はデフォルトで設定されています。
  6. 材料挙動に破壊を追加することもできます。そのためには、関数Fct_FAILを定義して、ひずみ速度に応じた破壊基準変数の進展を表す必要があります。破壊基準変数の特性は、Ifailフラグを使用して選択します。
    • Ifail = 0: 基準が満たされるのは、フォンミーゼス応力がこの関数で定義した限界値に達したときです。
    • Ifail = 1: 基準が満たされるのは、累積塑性ひずみがこの関数で定義した値に達したときです。
    • Ifail = 2: 基準が満たされるのは、最小主応力の絶対値または最大主応力がこの関数で定義した限界値に達したときです。
    • Ifail = 3: 基準が満たされるのは、最大主応力がこの関数で定義した限界値に達したときです。
  7. 要素時間ステップが小さくなり、DTMINで定義した限界値に達した場合に、自動要素削除が実行されるように設定することもできます。