CONTPRM

バルクデータエントリ すべての接触のデフォルトプロパティを定義し、すべての接触に影響するパラメータを設定します。

PCONTPCONTX、およびCONTACTカードで明示的に値を指定すると、ここで設定したデフォルト値よりも優先させることができます。
注: これらのデフォルトは、PGAPカードで指定した個々のギャップ要素のプロパティには適用されません。

フォーマット

(1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10)
CONTPRM PARAM1 VALUE1 PARAM2 VALUE2 PARAM3 VALUE3 PARAM4 VALUE4  
  PARAM5 VALUE5              

(1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (8) (9) (10)
CONTPRM GPAD 0.5 STIFF AUTO MU1 0.3      

定義

フィールド 内容 SI単位の例
PARAMi パラメータ名。  
VALi パラメータ値。  
名称 SI単位の例
ADJGRID 接触節点SETが含まれたバルクデータファイルを作成します。これらの節点の座標は調整(ADJUST)され、これらの接触節点の調整後の新たな座標が含まれたバルクデータファイルも作成されます。ファイル名:filename_root.adjgset.femおよびfilename_root.adjgcrd.fem.
N2N接触の場合、ファイル名はfilename_root.n2n.adjgset.femfilename_root.n2n.adjgcrd.femです。また、最大調整済み距離は.outファイルに用意されています。
NO(デフォルト)
YES
 
ALM 非線形接触で拡張ラグランジュ未定乗数(ALM)法のアクティブ化を制御します。 9
YES
非線形接触で拡張ラグランジュ未定乗数法をアクティブ化します。
 
ALMPTOL 貫通トレランスを制御します。拡張ラグランジュ未定乗数法がアクティブな場合に有効になります。 10
負の値(ALMPTOL = 実数 < 0.0)
接触インターフェースの平均特性エッジ長に適用されるスケールファクターを定義します。スケールファクターは|実数 < 0.0|に等しい値です。
正の値(ALMPTOL = 実数 > 0.0)
絶対トレランスを定義します。

デフォルトについてはコメント11をご参照ください(実数 < 0.0、または実数 > 0.0)

 
ALMSFKN 指定されたSTIFFオプションに関係なく、拡張ラグランジュ未定乗数法で接触インターフェースの相対ペナルティ剛性を制御します。 12
AUTO(デフォルト)
SOFT
HARD
負の値(ALMSFKN = 実数 < 0.0)
剛性スケールファクターを定義します。剛性のスケールファクターは|実数 < 0.0|に等しい値です。このスケーリングは自動剛性値(SFKN = AUTOの場合の剛性値)に適用されます。
正の値(ALMSFKN = 実数 > 0.0)
直接指定される剛性。
 
CHKDUP 接触重複チェックのアクティブ化を制御します。
0(デフォルト)
接触重複チェックがオフになります。
1
接触重複チェックがオンになります。接触インターフェースAとBについて次のいずれかのケースが検出された場合、警告が発行されます:
  • 接触Aのセカンダリ側の節点がすべて、接触Bのセカンダリ側に含まれており、接触Aのメイン側の節点がすべて、接触Bのメイン側に含まれている。
  • 接触Aのセカンダリ側の節点がすべて、接触Bのセカンダリ側に含まれており、接触Bのメイン側の節点がすべて、接触Aのメイン側に含まれている。
  • 接触Aのセカンダリ側の節点がすべて、接触Bのメイン側に含まれており、接触Aのメイン側の節点がすべて、接触Bのセカンダリ側に含まれている。
  • 接触Aのセカンダリ側の節点がすべて、接触Bのメイン側に含まれており、接触Bのセカンダリ側の節点がすべて、接触Aのメイン側に含まれている。
 
CONTGAP バルクデータファイルを作成します。このファイルには内部的に作成された節点-サーフェス接触要素(CGAPG要素として表されます)が含まれます。ファイル名:filename_root.contgap.fem 5
NO(デフォルト)
YES
 
CONTGRID サーフェス-サーフェス間接触要素に関連する節点のSETが含まれたバルクデータファイルを作成します。ファイル名:filename.root.contgrid.fem
NO(デフォルト)
YES
 
CONTMPC TIE接触の生成に使用される内部的に作成されたMPCを出力します。これらのMPCの出力ファイル:<filename>_contmpc.fem
NO(デフォルト)
YES
 
CONTOUT 接触離散化のタイプに応じて、次のファイルが作成されます。

S2S離散化:

内部的に作成されたサーフェス-サーフェス間接触要素(可視化用のPLOTEL要素およびRBE3要素として表されます)が含まれたバルクデータファイルを作成します。ファイル名:<filename>.contout.fem

N2N離散化:

内部的に作成された節点-節点間接触要素(可視化用のRBEAM JOINTG要素として表されます)が含まれたバルクデータファイルを作成します。ファイル名:<filename>.n2s.fem
NO(デフォルト)
YES
 
CORIENT CONTACTカードのメイン方向フィールドMORIENTをすべてのサーフェスに適用するか、それともソリッド要素を除外するかを示します。
ONSHELL(デフォルト)
MORIENTは、シェル要素またはグリッドのパッチで構成される接触メインにのみ適用されます。ソリッド要素の面として定義されたメインサーフェスは、初期状態で開いている接触かどうかや、事前貫通接触かどうかにかかわらず、常に外方向に押し出されます。
ONALL
MORIENTは、すべての接触メイン(特にソリッド要素を含む)に適用されます。
 
DISCRET 明示的なDISCRET指定が含まれていないすべてのCONTACT/TIEエントリ向けの接触離散化アプローチです。
N2S(デフォルト)
S2S
 
FRICESL 摩擦弾性すべり - すべり距離に達するまで摩擦横方向力は線形に増加します。物理的な距離の単位で指定します(U0GPADと同様)。ユーザーズガイド摩擦をご参照ください。
AUTO(デフォルト)または空白
弾性スリップ距離に基づく摩擦モデルで、その距離はすべてのCONTACTの平均特性エッジ長の0.5%として選択。
LONG
弾性スリップ距離に基づく摩擦モデルで、その距離はすべてのCONTACTの平均特性エッジ長の10%として選択。
実数 > 0.0
0.0より大きい実数として選択される弾性すべり距離に基づいた摩擦モデル。
0.0
固定横方向剛性KTに基づいた摩擦モデル。
 
GPAD シェルの厚みなど追加の層を考慮するためのメインまたはセカンダリオブジェクトの“パディング”。この値が、節点の位置から計算された接触ギャップ開口量から減算されます。 1
THICK(デフォルト)
NONE

(実数)

 
KA0TUNE アダプティブ接触ペナルティの初期試行ペナルティを決定するための係数。 8

デフォルト = 1.0 (実数 > 0.0)

 
KTLIN 接触によって参照されるPCONT上のSTIFFが0.0より大きい実数、かつMU1が0.0より大きい実数の場合に、線形解析で閉じた接触の接線剛性KTを制御します。
0(デフォルト)
接線剛性の値KT = 0.1*STIFFCGAPGコアありのN2S接触では、STIFFKTの大きさは力/長さです。CGAPGコアなしのN2S接触では、STIFFKTの大きさは力/(長さ3)です。S2S接触では、STIFFKTの大きさは力/(長さ3)です。
1
接線剛性の値KT = MU1*STIFFSTIFFKTの大きさは力/(長さ3)です。

(整数)

 
LSLDCLR 大変位解析で有限 / 継続スライディング(TRACK=FINITE/CONSLI)接触に対してCLEARANCEを指定できるかどうかを示します。
YES
NO(デフォルト)
 
MAXPNTR アダプティブ接触ペナルティの最大許容貫通量を決定するための係数。 7

デフォルト = 0.001(実数 > 0.0)

 
MU1 静的摩擦係数( μ s3 4

デフォルト = 0.0(実数 ≥ 0.0、STICKまたはFREEZE

 
MU2 動的摩擦係数( μ k)。

デフォルト = MU1(0.0 < 実数 < MU1

 
N2SFORM N2S接触に使用されるコア要素定式化を制御します。
NOCGAPG
CGAPGコアはN2S接触には使用されません。

デフォルト値はありません。

注: CONTPRM,N2SFORM,NOCGAPGが存在しない場合は、CGAPGコアに基づいた定式化がN2S接触に使用されます(使用可能な場合)。
 
NONTIED TIEまたはCONTACTTYPE=FREEZE)インターフェース内で結合されていない節点の出力を制御します。
YES(デフォルト)
結合されていない節点は、節点セットとして<filename>_nontied.femファイルに出力されます。
NO
結合されていない節点は出力されません。
 
PREPRT 初期接触条件(MPCベースのTIEを除く)をASCIIデータファイルに出力します。ファイル名:<filename>.cpr詳細については、.cprファイルをご参照ください。
NO(デフォルト)
YES
 
SFPRPEN 初期貫通が認識され自己接触エリアで解決されるかどうかを示します。(これはメインとセカンダリが同じセットまたはサーフェスにある自己接触エリアにのみ有効です)。
YES(デフォルト)
初期自己貫通が認識され自己接触エリアで解決されます。SRCHDISより薄いソリッドを横切った間違った自己貫通を見つける危険があります。ユーザーズガイド初期貫通の解決(CONTPRM,SFPRPEN)をご参照ください。
NO
自己接触エリアで貫通は、メッシング等による最小限の貫入を除き解決されません。最小要素サイズよりも大きいどんな自己貫通もこれらのエリアでは無視されます。
 
STABILIZ アダプティブ接触ペナルティのアクティブ化を制御します。
ADAPTIVE
急速に減衰する接触安定化をアクティブにします。

CONTPRM,STABILIZ,ADAPTIVEパラメータが存在しない場合は、アダプティブ接触の安定化がアクティブになりません。

デフォルト値はありません。

 
STIFF 接触インターフェースの相対的な剛性。 2

正の値(STIFF = 実数 > 0.0)は直接指定された剛性です。

負の値(STIFF = 実数 < 0.0)は、剛性のスケールファクターを定義します。剛性のスケールファクターは|実数 < 0.0|に等しい値です。このスケーリングは自動剛性値(STIFF = AUTOの場合の剛性値)に適用されます。

デフォルト = AUTOAUTOSOFTHARD、実数 > 0.0、または実数 < 0.0)

 
TIE TIEバルクデータエントリがモデル内に存在する場合に使用される接触定式化のタイプを示します。
PENALTY(陰解法解析のデフォルト)
TIE接触のPENALTYベースの定式化。
MPC(陽解法解析のデフォルト)
TIE接触のMPCベースの定式化をアクティブ化します。
注: 過剰に拘束された状態が存在する場合、デフォルトはPENALTYに自動的に切り替わります。
 
TUNESTF アダプティブ接触ペナルティのアクティブ化を制御します。陰解法非線形解析の接触ペナルティの自動調整。 6
0(デフォルト)
アダプティブ接触ペナルティがオフになります。
1
アダプティブ接触ペナルティがオンになります。
 

コメント

  1. 初期ギャップ開口量は、セカンダリおよびメイン節点の相対的な場所に基づいて自動的に計算されます(変形前のメッシュ内)。メインオブジェクトまたはセカンダリオブジェクトをカバーする他の材料層(シェル厚の半分など)を考慮する場合、GPADエントリを使用できます。GPADオプションのTHICKを指定すると、自動的に接触インターフェースの両側のシェル厚が考慮されます(シェル要素オフセットZOFFSまたは複合材オフセットZ0の影響も含まれます)。
  2. オプションSTIFF=AUTOを指定すると、各接触要素の垂直剛性の値は、その周辺要素の剛性を使用して決定されます。追加オプションSOFTおよびHARDを使用すると、それぞれ、より穏やかなペナルティ、より厳しいペナルティを生成できます。SOFTは収束が困難な場合に使用し、HARDは望ましくない貫通が解に検出された場合に使用します。STIFFに負の値を指定すると、|実数 < 0.0|に等しい剛性スケールファクターが定義されます。このスケーリングは、STIFF=AUTOを介して剛性値に適用されます。
  3. MU1=STICKを指定すると、OptiStructでは強制的な固着条件と解釈されます。このような接触インターフェースはスライディングフェーズに入りません。もちろん、強制固着は閉じている接触にしか適用されません。
  4. MU1=FREEZEを指定すると、接触面での相対変位はゼロとなります。接触ギャップ開口量は元の値に固定され、スライディング距離は0です。FREEZE条件は、初期ギャップが開いているか閉じているかに関係なく、すべてのセカンダリ節点に適用されます。
  5. CONTGAPパラメータを使用して生成されたファイルfilename_root.contgap.femHyperMeshにインポートすると、内部的に作成された節点-サーフェス接触要素を可視化できます(接触要素はGAPGエンティティに変換されます)。
    注: 最適化時、このファイルは最新の最適化反復計算の節点-サーフェス接触要素を示します。形状最適化問題用にHyperMeshでこの構成を正しく可視化するには、“形状の変更”結果を適用してFEAメッシュ形状を更新する必要があります。

    さらに、GAPPRM,HMGAPST,YESCONTPRM,CONTGAP,YESと共にアクティブ化すると、ギャップ状態のコマンドファイルfilename_root.HM.gapstat.cmfに、節点-サーフェス接触要素を表すこれらの追加GAPGの開 / 閉状態も含まれます。HyperMeshでこれらの状態を正しく可視化するには、ギャップ状態のコマンドファイルを実行する前にファイルfilename_root.contgap.femをインポートしておく必要があります。

  6. アダプティブ接触ペナルティを以下のケースに適用することはできません:
    • TIE接触やFREEZE接触
    • 非線形ペナルティが適用された接触
    • 分離なしの接触
  7. アダプティブ接触ペナルティの最大許容貫通量はMAXPNTR×Lで選択されます。

    ここで、Lは接触の特性エッジ長(メインサーフェス上の平均エッジ長)です。

  8. アダプティブ接触ペナルティの初期試行ペナルティは次のように選択されます:
    • *K

      ここでKは、接触インターフェースがSTIFF=AUTOの場合、自動的に選択される未加工剛性値です。

    • 上記以外の場合は、STIFFオプションの接触ペナルティ剛性値です。
  9. 拡張ラグランジュ未定乗数法は、非線形静解析および非線形過渡解析に適用可能です。ただし、以下の機能と組み合わされている場合は例外です:
    • FREEZE/TIE接触
    • CGAP/CGAPGコアN2S接触
    • 非線形ペナルティ法またはアダプティブペナルティ法
    • 弧長法
    詳細については、ユーザーズガイド拡張ラグランジュ未定乗数(ALM)法(非線形解析)をご参照ください。
  10. メインサーフェス上のセカンダリ節点の貫通が指定したトレランスを超えている場合、追加の拡張反復が実行されます。分離なしの接触では、貫通トレランスは貫通距離と開口距離(貫通していない場合)の両方に有効です。
  11. デフォルトの貫通トレランスは、以下のとおり、接触インターフェースの平均特性エッジ長Lを基準にして定義されています:
    TRACK
    Tolerance
    SMALL(SMDISP)
    L*0.1%*w
    SMALL(LGDISP)
    L*1%*w
    FINITE/CONSLI
    L*5%*w
    ここで、 w = 1 0.1 S F K N MathType@MTEF@5@5@+= feaahqart1ev3aaatCvAUfeBSjuyZL2yd9gzLbvyNv2CaerbuLwBLn hiov2DGi1BTfMBaeXatLxBI9gBaerbd9wDYLwzYbItLDharqqtubsr 4rNCHbGeaGqiVu0Je9sqqrpepC0xbbL8F4rqqrFfpeea0xe9Lq=Jc9 vqaqpepm0xbba9pwe9Q8fs0=yqaqpepae9pg0FirpepeKkFr0xfr=x fr=xb9adbaqaaeGaciGaaiaabeqaamaabaabaaGcbaGaam4Daiabg2 da9maalaaabaGaaGymaaqaamaakaaabaGaaGimaiaac6cacaaIXaWa aqWaaeaacaWGtbGaamOraiaadUeacaWGobaacaGLhWUaayjcSdaale qaaaaaaaa@416A@ は、-10.0 ≤ SFKN ≤ 0.0で有効な追加スケールファクターです。このスケーリングは、SFKN=AUTOまたはSOFTで、SFKN≤10.0またはSFKN>0.0、w = 1.0の場合にも適用されます。
  12. 拡張ラグランジュ未定乗数法で採用されるペナルティ剛性は、STIFFフィールドとは関係ありません。オプションSFKN=AUTOを指定すると、各接触要素の垂直ペナルティ剛性の値は、サーフェスの垂直方向に沿った周辺要素の剛性を使用して決定されます。追加オプションAUTOHARDSOFT、または実数 < 0.0は、SFKN=AUTOを介して剛性値に適用されるスケールファクターとして使用できます。
  13. HyperMeshでは、このカードはコントロールカードとして表されます。